Yahoo!ニュース

驚異の18歳・大坂なおみが、マイアミ初出場初勝利! 日本女子テニス界に新風を吹き込む!!

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
マイアミの大舞台で、初出場初勝利を収めた大坂。たいした18歳だ(写真/神 仁司)
マイアミの大舞台で、初出場初勝利を収めた大坂。たいした18歳だ(写真/神 仁司)

2016年シーズンに急成長を果たしている大坂なおみ(WTAランキング104位、3月21日付け、以下同)が、マイアミオープンでワイルドカード(大会推薦枠)を獲得して初出場を果たした。1回戦では、予選上がりのポリーヌ・パルマンティエ(111位、フランス)を、6-2、2-6、6-2で破って、見事初勝利を手にした。

マイアミ大会は、WTAテニスツアーのプレミアマンダトリーというグランドスラムに次ぐグレードの大会で、このグレードは年に4大会しかない。驚くべきことに、大坂は、18歳でプレミアマンダトリー大会での初勝利を挙げたことになり、あらためて大舞台で類稀な才能を披露し、「本当に嬉しい。応援も嬉しかった」と素直に喜びを見せた。

第1セットを先取した大坂だったが、第2セットに入ると、30歳のパルマンティエはベテランらしい粘りを見せる一方で、大坂はミスが早くなり、サービスを2回ブレークされてセットオールとなった。

「私にとっては、集中力を保つのは、そんなに難しいことではありません。ただ、プレー中の態度を平静に保つのが難しいのです。(試合中にテニスコートにラケットを投げてしまって)スタッフに申し訳ないです(苦笑)」

このように試合を振り返った大坂は、ファイナルセットに見事なカムバックを果たし、パルマンティエのサービスを2回ブレークして、第4ゲームから怒涛の5ゲーム連取。最後は、大坂の最大の武器で、180cmの長身から放たれるサービスでエースを奪って、一気に決着をつけた。

3歳からアメリカに移住し、現在フロリダのフォートローラデール(マイアミの約48km北にある街)に住む大坂にとって、マイアミ大会は、昔からなじみのある大会で思い入れが深い。

「(マイアミ大会には)子供の時に、毎年見に来ていました。だから、ホームグランドのような気分でプレーできました」

11歳か12歳の時には、大坂のアイドルであるセリーナ・ウイリアムズ(1位)の練習を見学した。

大坂は、2回戦で、第14シードのサラ・エラーニ(18位、イタリア)と対戦する。エラーニは、ツアーの中では身長164cmで小柄だが、2011年ローランギャロス(全仏)で準優勝し、13年5月に最高5位を記録した。また、ダブルスではグランドスラムで5回優勝し、世界1位にもなった実力者だ。

「彼女は素晴らしい選手で、リスペクトしています。自分のベストを尽くす中で、どうなるかですね」(大坂)

マイアミから日本女子テニス界に新風を巻き起こす大坂のプレーから目が離せない。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

神仁司の最近の記事