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この7年間で環境や食品ロス削減のためにやってみてよかった、お勧めできる行動4つ #専門家のまとめ

井出留美食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)
カラフルな野菜(写真:アフロ)

Yahoo!ニュースに記事を書き始めた2017年から2024年までの7年間、実際に食品ロス削減や環境のために行動してみたことがある。たとえば野菜と果物のスムージーを毎朝作り、半端に余った食材を入れること。玉ねぎの皮などでベジブロスを作ること。コンポスト。ローリングストック法で食材を保存する、など。その中で、4年以上継続できていて、多くの人にも参考になるかもしれないと思うことを4つ挙げてみたい。

ココがポイント

▼家庭用生ごみ処理機。全国の自治体の55%で助成金制度あり。臭いやコバエがなくごみ出しがラクに、457kgのごみを減らせた

8割が水の生ごみ、臭い対策!生ごみ処理機、助成金で半額購入し1700回使った結果、得られるメリット(Yahoo!ニュースエキスパート井出留美)

▼100%自然電力。毎月の明細が細かく、電気代から社会貢献活動に寄付でき、石油由来のエネルギーを使わないで気持ちも清々しい

再生可能エネルギーの電力会社おすすめ14選!電気料金が安いのはどこ?(エネチェンジ)

▼野菜保存袋。1ヶ月保存した青梗菜は数枚の葉が黄色くなったものの、水分が保たれ十分使えた。袋は洗って何度も使い回しができる

野菜保存袋ってどのくらい持つの?3社3種類の袋に1ヶ月間チンゲンサイ(青梗菜)を保存して比較してみた(Yahoo!ニュースエキスパート井出留美)

▼炭酸水メーカー。ペットボトル炭酸水と同量の炭酸水が半額以下で作れる。買い物やペットボトルのごみ、ごみ捨ての回数を減らせる

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エキスパートの補足・見解

4つの中でも、今すぐ決断できて実行できるのは野菜保存袋の活用ではないだろうか。家庭で最も捨てられる食料品が野菜であることは調査結果でも明らかとなっている。たとえば農林水産省の調査(2014年)によると、家庭の食品ロスの中で47.7%を占めるのが野菜類だ。

野菜保存袋は、複数の会社が様々なタイプを出している。筆者が使っているのはエチレンガスを吸着透過させて鮮度を保つものだ。野菜は保存しておく間にエチレンガスを放出し、劣化の原因となる。そのエチレンガスを吸着させ、劣化を防ぐというものだ。スーパーの野菜売り場や日用品コーナー、ホームセンター、文房具店などで販売されている。ぜひ一度試してみていただけるとうれしい。

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

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