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ホークス1安打勝利!「怪腕」スアレスに歓声とどよめき

田尻耕太郎スポーツライター

山田、星野らで完封リレー

【4月3日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 2,310人】

オリックス  000000000  0

ソフトバンク 00000001×   1

<バッテリー>

【BS】斉藤綱、佐野、●塚田(2敗1セーブ)、大田――若月、田中

【H】山田、星野、岡本、巽、○スアレス(2勝4セーブ)――拓也

<本塁打>

なし

<戦評>

ホークスが終盤8回に何とか1点をもぎ取った。7回までは無安打。8回、先頭の真砂勇介が右翼線へぽとりと落ちる二塁打を放ち出塁。続く牧原大成が送りバントをすると、打球を処理した塚田貴之が一塁へ悪送球しその間に真砂が生還して試合の均衡が破れた。

ホークス投手陣は小刻みな継投でゼロを9つ並べた。先発の山田大樹は3回無失点。持ち味の球を動かす投球術で2回のピンチも併殺打で切り抜けた。2番手の星野は2回無失点。ここまでチーム最多の7試合に登板している。最後はスアレスが2イニングを投げ切り勝利投手となった。

投げては150キロ超! 打っては…!?

2勝目を挙げたスアレス
2勝目を挙げたスアレス

どよめきと歓声を独り占めした。

怪腕スアレスが8回から登板。2者続けて152キロの直球でセカンドゴロに仕留めると、筑後のファンからは格違いの剛速球に驚きの声。3人目は148キロで見逃し三振に斬る制球力も見せた。

その裏、珍事が起きた。ホークスは7回表からDHを解除しており、6番の打順にスアレスが入っていたが、先制点を挙げてなおも2アウト二、三塁のチャンスで打席が回ってきた。

スラッガー然とした構えだったが…

まさか、打席に!
まさか、打席に!

「今日は回またぎをさせる」というチーム方針があり、そのまま打席へ。ファンは思わぬシーンに大きな歓声を挙げた。「昨年プレーしたメキシカンリーグもDH制だったので、プロで打席に立ったのは初めてだったよ。歓声も聞こえた。ただ、怪我をしてはいけないからね」と、スイングは自重した形。見逃し三振に倒れると、今度はタマスタ筑後が大きなため息に包まれた。

とはいえ、なかなかスラッガー然とした構え。「草野球時代は打席に立っていた。強打者のようだった? 自分でもそう思うよ(笑)」とジョークを飛ばしていた。

9回は先頭打者の出塁を許すも、後続を断って試合を締めた。勝利投手となり、これで6試合登板2勝0敗4セーブ、防御率0.00の戦績。7投球回で11奪三振と持ち味も発揮している。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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