大陸で”大規模黄砂”が発生中 週末にかけて日本付近へ飛来か
大陸で視程2キロ未満の黄砂を観測中
黄砂現象とは、大陸上の砂漠域や黄土地帯から強風によって吹き上げられた多量の砂じんが、上空の風(偏西風)によって運ばれ、浮遊しつつ降下する現象を指します。
その黄砂が現在、大陸で吹き上げられ、偏西風に乗り、東方向へ運ばれてきています。
タイトル画像にある通り、黄砂や火山灰などの砂じんを見やすくするために加工されたひまわり画像では、かなり濃い黄砂が巻き上がっている様子がうかがえます。
また気象庁の黄砂観測実況図によると、黄砂が観測されている大陸では、上図のように視程(水平に見通せる距離)が2キロ未満に悪化している所も多くなっており、比較的大規模な黄砂が発生している状況です。
週末にかけて日本付近へ飛来する計算
今後の黄砂の予想では、7日(金)夜遅くに九州北部へ到達し始め、その後8日(土)にかけて、西日本から北日本の広い範囲に飛来する予想となっています。
飛来する濃度の予想は、計算上、視程2キロから5キロ程度に相当するもので、車や洗濯物などへの付着の他、航空機の離着陸など、交通への影響が出始める濃度となる可能性もありますので、今後の情報にご注意下さい。
3月末の大規模黄砂に似ている状況
今年は3月末(29日、30日、31日)に比較的大規模な黄砂が発生し、日本付近へ飛来しました。
その時、大陸で巻き上がったひまわりによる黄砂の様子とその時点での日本列島への黄砂の飛来予想が上図となり、まさに今回と似たような実況及び予想となっています。
この時は、東京都心で10年ぶりに黄砂が観測され、しかも2日連続での観測となり、また下関や彦根では視程が3キロまで落ちたのをはじめ、福岡、大分、神戸で4キロ、大阪、京都、長野、松山などで5キロ、岡山、金沢、山形、福島などで6キロまで落ちるなど、西日本から北日本までかなり濃い黄砂が観測されました。
今後の偏西風などの気象条件次第では、今回もこの時と同じような黄砂となるかもしれません。
参考:気象庁黄砂情報