長野市内も「電話でお金詐欺」が多発。ピィじいさんが被害防止を呼び掛けています!
今年のゴールデンウイークが始まる前の4月28日のこと。
長野駅に行ったら、長野県警察のシンボルマスコットとしておなじみのライポくんと一緒に、見たことがないキャラクターが立っていました。
近くにいた警察の方に聞いてみると、「電話でお金詐欺」防止キャラクターで「ピィじいさん」というそうです。
「電話でお金詐欺」は、「特殊詐欺」の新名称。「電話」がかかってきて「お金」を要求される=詐欺! これを直感的に認識してもらうために「電話でお金詐欺」という名称ができたそうです。
しかし、電話でお金詐欺防止専門のキャラクターがいるとはびっくり。被害の数や金額がそれだけ深刻だということでしょう。長野市内の「電話でお金詐欺」の被害状況とピィじいさんのことを聞こうと、長野県警察生活安全企画課に伺いました。
今年、オレオレ詐欺の被害が急増!
電話で、息子や孫、医療機関職員、警察官を装い、相手の不安をあおって、関係者を名乗る犯人が現金などを取りに来る「オレオレ詐欺」。
長野県内の令和4年4月末時点の被害件数は27件で、前年同月比でなんと+23件となっています。
長野市内でも同4月末時点で3件、被害合計は980万円。さらに、長野市内の「電話でお金詐欺」全体の被害を合計すると、10件で3600万円を超えています。
「電話でお金詐欺」の手口としては知名度が高い「オレオレ詐欺」ですが、たとえ手口を知っていてもだまされてしまうというのが、この詐欺の怖いところです。
ピィじいさんは電話でお金詐欺防止を訴える!
電話でお金詐欺の状況を多くの人に知ってもらい被害防止を啓発しようと、令和2年4月から活動をはじめたのが「ピィじいさん」。
名前の「ピィ」には、
- peace(平和・治安・秩序)
- protect(保護する・守る)
- prevention(防止・予防)
この3つの意味が込められているそうです。
年金支給日の偶数月15日を中心に、高齢者の被害防止のための活動に出かけているといいます。
見た目は「ゆるキャラ」ですが、皆さんの大事なお金を守るために、「ゆるくない」大事な使命を持って活動しています!
四コマ漫画「ピィじいさんとサギ」
長野県警察の公式サイトには、「電話でお金詐欺(特殊詐欺)対策」のページがあり、ピィじいさんの漫画でその手口を紹介しています。現在、14話+号外と番外編が公開されています。
四コマ漫画で、電話でお金詐欺の手口をわかりやすくまとめています。1話ずつPDFになっていますので、プリントアウトしておいても良いかもしれません。
被害を防ぐために自分ができること
令和3年中の「電話でお金詐欺」被害者に対するアンケート結果によると、「犯人の話を信じた理由(複数回答)」の1位が「職業を信頼した」39.4%、2位が「口調が丁寧」23.2%となっています。しかも、約8割の人は「自分はだまされないと考えていた」そうです。この結果からも誰でもだまされる可能性があることがわかります。
被害に遭わないために大事なのは、詐欺犯人と話をしないことです。
そのために、ナンバーディスプレイ電話機にしたり、常時留守番電話設定にしておくことが大事です。我が家でも、実家の固定電話は常に留守電にしてあるので、両親とはいつも携帯電話でやり取りしています。
もし、実家の電話機にナンバーディスプレイ機能や留守電機能がないとしたら、親御さんや祖父母さんのために、ぜひ新しい電話機をプレゼントして、留守電の設定までしてほしいです。
迷惑電話として登録した番号や非通知の電話を自動で拒否する機能のついた「迷惑電話対策機能付電話機」もあるそうなので、ぜひ電器屋さんに聞いてみてください!
【取材協力】
長野県警察本部 生活安全部 生活安全企画課
長野県警察ホームページ
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*記事の内容は取材当時のものです。