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冨樫義博氏のTwitterアカウント開設:著名クリエイターのSNS参加が生んだ様々なインパクト

小新井涼アニメウォッチャー
(写真:イメージマート)

先週火曜日、「HUNTER×HUNTER」や「幽☆遊☆白書」などで知られる漫画家・冨樫義博氏がTwitterアカウントを開設し、関連ワードが続々とトレンド入りするなど、連日話題となりました。

当日夜で既に15万を超えていたフォロワー数も翌日には100万を突破(5月29日時点では230万以上)。

初めて投稿されたツイートは現時点で50万リツイート、140万いいねを超え、その後の投稿も全て数万~数十万単位でのリアクションが続いています。

世界的にも人気のクリエイターがSNSアカウントを開設したということはもちろん、今回の出来事は人々の間で様々な話題や憶測を生み、それらもあってただならぬ盛り上がりを見せていました。

一連の様子を改めて振り返ってみます。

■これは本物?アカウントへの大きなリアクション

5月24日、該当アカウントから最初の投稿が行われると、その噂は徐々に広がり話題となりましたが、はじめのうちはフォローに慎重になる人も少なくありませんでした。

それというのも、今回のアカウント開設への反応には、当初驚きや歓迎と同じくらい『でも本当に本人?』という疑いや戸惑いの声も多かったからです。

それもそのはず、現在連載中の「HUNTER×HUNTER」は3年以上休載が続いており、最近ではSNSでも連載再開がトレンド入りすると、関係のない「HUNTER×HUNTER」までもが関連ワードとして表示されるのが定番とも化しています。

そんな状態のご本人がわざわざSNSを始めるのか、ということに加えて、ジャンプ公式側からもアカウントへの言及はなく、SNSでは漫画家をはじめ著名人のなりすましが少なくないこともあり、やっぱり偽物ではないかといった声も多く挙がっていました。

こうした本物かどうかの話題は、徐々にそれ単体で盛り上がりを見せ、アカウントのIDが初期設定のままであることにも、やっぱり偽物?いやむしろ本物っぽいと言及が行われたり、アカウントが本物かどうかを見極めることが今年のハンター試験というたとえが広がり、ついには数々の著名人達までもがそれとなく話題とし、その真偽を見守るまでになっていきます。

■事実確認とその後の投稿

その後、24日夜には「ワンパンマン」や「アイシールド21」の作画を担当する漫画家の村田雄介氏より下記のツイートがあり、『村田先生が言うならば…』と、戸惑っていた人も次々とフォローを開始。

翌日には集英社への事実確認を行ったニュース記事も次々と公開され、フォロワー数も1週間足らずで230万を超えるほどとなりました。

こうなると次に気になってくるのは、ご本人からの投稿の中身。

初めてのツイートでは「とりあえずあと4話。」という言葉と共に原稿の隅に6と書かれた写真が添付され、その後毎日投稿される原稿の写真には、10と、3日目以降ひとつずつ増え続ける数字が書き添えられています。

この数字が果たして何を表すのか、あと4話とは休載時に発表されていた10週分のネームの内のあと4話ということなのか。いずれにせよ、連日増える数字に連載再開も近いのではないかという期待の声や、ツイートを通じて先生の健在を知れたことに喜ぶ声は多く、加えてこれまで知ることのできなかった原稿進捗の様子が見守れることもあって、今後もアカウントへの注目は続いていくことが予想されます。

■著名クリエイターのSNS参加

様々な著名人がSNSに参加し、独自の発信を行う現在。

同じ漫画家繋がりだけでも、「チェンソーマン」の作者である藤本タツキ氏本人が自身の妹として運営しているながやまこはるアカウントの存在が、作品ファンをはじめ関係者にまで動揺や驚きといった別のベクトルでのインパクトを与えていました。

また、昨年には「うる星やつら」をはじめ、ヒット作を数々生み出してきた高橋留美子氏も公式アカウントを開設。

誰もが知る有名漫画家ではありますが、仕事場の様子や各作品やキャラへの解説といった情報にこれだけ頻繁に触れられる機会は初めてだと、世界中のファンの間で話題となりました。

視聴者や読者がSNSで発信者側になれるようになったのと同時に、これまで別の方法で発信を行ってきた著名人達も、これまでにない情報発信を行うことができるようになった現在。

今回のアカウント開設は、そうして今後も著名クリエイター陣による新たな情報発信の機会や、それに伴うファンの盛り上がりが益々増えていくことが予想される出来事でもあったと思います。

アニメウォッチャー

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。 KDエンタテインメント所属。 毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約5年前から継続しつつ、学術的な観点からアニメについて考察、研究している。 まんたんウェブやアニメ誌などでコラム連載や番組コメンテーターとして出演する傍ら、アニメ情報の監修で番組制作にも参加し、アニメビジネスのプランナーとしても活動中。

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