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甲子園V腕から三振“デビュー”も、ソフトB二刀流コラスは強気!

田尻耕太郎スポーツライター
代打で出場したコラス。後方左は佐々木三軍監督、右は大道三軍打撃コーチ

5月24日、ソフトバンクの三軍は四国アイランドリーグプラスとの定期交流試合で愛媛マンダリンパイレーツと対戦した。

【5月24日 定期交流戦 タマスタ筑後】

愛媛     000000000 0

ソフトバンク 11121100× 7

<バッテリー>

【P】●高下、杉安、正田――福田

【H】○古谷、笠谷、山下、齋藤――九鬼、堀内

<本塁打>

【H】黒瀬

<戦評>

前日10対1で快勝したソフトバンクが連勝した。6回まで毎回得点。初回は相手のミスに乗じて先制。2回は育成ルーキーの清水がタイムリー。3回も相手バッテリーミスで追加点を挙げると、4回は黒瀬の三塁打と堀内の犠飛、5回は古澤のタイムリー、6回は黒瀬が左翼へソロを放ち得点を重ねた。

投げては若鷹左腕カルテットで完封リレーを決めた。先発した高卒1年目の古谷は6回無失点と好投した。(了)

コラス、代打で三球三振も「まだフルスイングじゃない」

落ちるボールに手を出して三球三振
落ちるボールに手を出して三球三振

二刀流で日本球界に挑む18歳キューバ人育成選手のコラスが、予定外の実戦デビューを果たした。

本来は来週行われる三軍遠征のオリックス戦(舞洲サブ)から出場の予定だったが、この日の午前の練習を見た佐々木誠三軍監督が出場を打診。コラスも「出たい」と即答して、7回に代打で1打席に立った。

相手はかつての甲子園優勝投手で日本ハム、ヤクルトでも実績のあるベテラン左腕の正田樹。初球の変化球をファウルにすると、2球目の137キロは空振り。3球目も落ちるボールにも手を出してしまい“来日初打席”は三球三振に終わった。

愛媛のベテラン正田樹と対戦

「日本とキューバの野球は全然違う。日本の野球は頭を使う。キューバはパワーが中心。これから慣れていきたい」と試合後に振りかえった。それでも「まだこちらに来て練習を始めたばかり。本来のフルスイングではない。本領はこれから」と強気な姿勢も見せた。

また、前日から若鷹寮での生活も始めた。「もの凄くいい施設。ここで野球をすれば上手くなるはず」とお気に入りの様子。今朝はチームの若手選手たちと食堂で朝食もとった。

「白いご飯と焼魚、サラダ、バナナ、オレンジを食べました。キューバとは味は違うけど、気に入っています。出される食事には今後もチャレンジしていきたいです」

練習では「母国の英雄」というデスパイネからバットをもらい、さっそく打ち込んだ。この日は雨天だったため室内での打撃。屋外球場での規格外の打球を早く見てみたい。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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