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シャーザーが3人に続けてホームランを打たれる。過去にこんなことはあった!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マックス・シャーザー(ニューヨーク・メッツ)Apr 4, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月4日、マックス・シャーザー(ニューヨーク・メッツ)は、ミルウォーキー・ブルワーズに対して投げ、6回裏の1死走者なしから、4番のラウディ・テレーズ、5番のブライアン・アンダーソン、6番のギャレット・ミッチェルに、3人続けてホームランを打たれた。

 そうそうあることではないが、初めてではない。6年前にも、同じことが起きている。2017年7月21日の試合だ。当時、ワシントン・ナショナルズにいたシャーザーは、1回裏の先頭打者から、立て続けに3本塁打を喫した。打ったのは、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの3人、デビッド・ペラルタ(現ロサンゼルス・ドジャース)、AJ・ポロック(現シアトル・マリナーズ)、ジェイク・ラム(現ロサンゼルス・エンジェルス)だ。

 どちらの登板も、たまたま、調子が悪かっただけかもしれない。シャーザーは、2016年に続き、2017年もサイ・ヤング賞に選ばれている(最初の受賞は2013年)。

 ただ、当時の年齢は32歳、現在は38歳だ。

 メッツでは、ジャスティン・バーランダーが開幕を故障者リストで迎えた。こちらの年齢は40歳だ。

 シャーザーとバーランダーは、2人ともサイ・ヤング賞を3度受賞していて、現在の契約の年平均額は、ともに4333万3333ドルだ。この金額は、現役選手のみならず、歴代のメジャーリーガーを含めても、最も高い。

 その一方が2登板で防御率6.35、もう一方は0登板というのは、シーズンの先行きを暗示しているのだろうか。それとも、シーズンが終わった時には、開幕直後の些細な躓きになっているのだろうか。

 ちなみに、バーランダーが3人以上に続けてホームランを打たれた試合は、見当たらなかった。だが、デトロイト・タイガース時代の2016年6月26日には、2者連続を含め、1イニングに被本塁打4本を記録している。この年のバーランダーは、サイ・ヤング賞でリック・ポーセロの後塵を拝したものの、1位票はポーセロよりも多かった。

 この時の投票については、こちらで書いた。

「2人の記者がバーランダーに投票していれば、サイ・ヤング賞の行方は変わっていたのか」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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