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子どもの発達障害に気づいたきっかけ3選【保育士ママが漫画でわかりやすく解説】

【育児マンガ】夢カナエ保育士 介護福祉士

こんにちは。発達と育児の支援サポーター『夢カナエ』です。
わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の親でもあります。

子育ての中で、子どもの困った行動に悩まされるときが必ずあります。

「どうして、そんなことをするんだろう?」

理由を考えているうちに、

「もしかして、発達障害かも」

ふとそんな疑問が湧いてきます。

発達障害の子と定型発達の子、わたしが両方を育てた経験から言っても、困った行動の全てが発達障害の症状ではありません。

親を悩ませる行動も、その子らしい成長の個性である場合もあります。

しかし、もし発達障害であったなら専門家の支援を受けることで、その後の生活が楽になるのも事実です。

わたしの子育ての中で、

「そういえば、あんなこともあったなぁ」

と思い出される、発達障害に気づいたきっかけ3つを、いつものようにイラストを交えて紹介します。

1.手に砂や泥、粘土などがつくのを嫌がる

発達障害の特性の一つに、感覚過敏があります。

さまざまな感覚に過敏に反応するのですが、その中でも触り心地が過剰に気になる『触覚過敏』が、遊びの中で見られることがあります。

ほかの子が喜ぶ、砂場や泥遊び、粘土遊びなどを極端に嫌がるのは、触覚過敏の可能性があります。

「大したことないでしょ!我慢しなさい」

などと言ってしまいがちですが、本人にとっては、痛みを伴うほどの苦痛を感じることもあります。

具体的にどんな不快感があるのか、つらさの程度はどのくらいなのかなどを、子どもから丁寧に聞き取ることが大事です。

その内容によって、苦痛を和らげる方法を考えることもできます。

2.触れられることを嫌がる

『触覚過敏』を人との関わりの中で気づくこともあります。

手をつないだり、肩を組んだり、ハグをするなどの愛情表現も、触覚過敏の子にとっては、強い苦痛を伴うことがあります。

スキンシップを拒否され、目も合わせてくれないわが子を見ると、

「嫌われているのかも」

と心配になります。

しかし、スキンシップが嫌なのも、目を合わせないのも、発達障害の特性であり、好き嫌いでそうしているわけではありません。

落ち着ける場所で、少し距離をとって、ゆったりとした気分で話をすれば、笑顔が見られるかもしれませんよ。

3.人が傷つくことを平気で言う

『感覚過敏』による不快感を、すぐに口に出してしまうことで、対人関係に支障をきたすパターンもよくあります。

たとえば、においがこもりやすいエレベーターの中で、香水の匂いがきつい人がいると、その人に聞こえるように

「くさい!」

と言って、嫌な気持ちにさせてしまうのです。

発達障害の一つである自閉スペクトラム症(ASD)の人は、相手の立場で考えることが苦手です。

通りすがりの人に対して、

「頭ツルツルだね」

「あの人太ってるね」

などと、唐突に大きな声で言ってしまい、ビックリさせられることも日常です。

「その言い方は良くないよ!」

と注意しても、何が良くないのか理解できません。

本人は、全く悪気なく言っているのです。

頭ごなしに「ダメ!」と言うよりも、具体的にどんな振る舞いをすれば良かったのかを教えることが必要です。

一度失敗したことでも、対応策を教えてもらえば、そのつど『適切な行動』を学習することができます。

そんなつまずきと学習を繰り返すことで、成長に従って発達障害の症状が目立たなくなっていく子もいます。

保育士 介護福祉士

専門職として学童保育や老人介護の現場で、病気や障害を持つ児童や高齢者のケアにあたってきました。自らも、発達障害の診断を受けた子の親として育児に奮闘中。子育てに悩む方のために役立つ情報、専門性のあるケアの工夫を、一般の方にも分かりやすいマンガを通して発信していきます。

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