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【今夜はハーベストムーン】月の出る方角と時間は?1年で2番目に大きい満月を見上げよう:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

9月18日は満月となり、アメリカ先住民の伝統的な呼び名では「ハーベストムーン」となります。

今年2024年は次回10月17日の満月が1年でもっとも大きく見える「スーパームーン」なのですが、10月中旬というのは秋雨前線の影響を受けやすく雨で見られない地域もあるかもしれないため、今夜晴れ間がある地域ではぜひ1年で2番目に大きい満月を見上げてみてください。

月の出る方角と時間、そして「ハーベストムーン」の名前の由来は?気象予報士とめぐる夜空の解説です。

月が出る方角は?時間は??

実は、春と秋の満月の夜月が非常に探しやすいのです。
というのも、1か月の中でもっとも月が出ている時間が長いため。

しかも、特に春・秋の月の動きは、非常に単純です。
18時頃にほぼ真東から昇り、真夜中の0時頃にほぼ真南の一番高いところに達し、そして翌朝6時頃にほぼ真西から地平線に入ります。

なお、西日本では18時頃はまだ明るすぎて月が見づらいのと、都市部では地平線が建物で隠れて月の出が見えにくいので、20~21時頃を狙うと見やすいと思います。
この時間帯の月は、東と南東の間くらいに見えます。

(※なお、筆者の今朝の記事で、2024年のスーパームーンの日付けが誤っていました。正しくは上記の通り10月17日です。お詫びして訂正いたします。)

月が見られる地域は?

18日夜遅くの天気分布予報(気象庁HPより)。
18日夜遅くの天気分布予報(気象庁HPより)。

今夜の天気分布予報を見ると、大気の状態が不安定な本州や台風が接近する沖縄を中心に曇りや雨の表示が目立ちます。

では、月は見られないの…?と思いきや、意外とそうではありません。
特に本州付近に関しては雨がずっと降り続くわけではなく、狭い範囲で短い時間に降るパターンのところが多くなるため、雲の間から見られる可能性が高いのです。

なお、日没頃から雨が激しくなっている関東甲信では、このあと夜遅くにようやく雨雲が抜けそうです。また、新潟と沖縄では明朝にかけて雨が続くでしょう。

なぜ「ハーベストムーン」?実は名前が変わる年もある!?

「ハーベストムーン」はハーベスト(収穫)の月ということで、農作物を収穫する秋の時期の満月をアメリカ先住民がそう名付けたわけですが、実は毎年必ず9月の満月が「ハーベストムーン」になるわけではありません
というのも、「9月の満月」という決め方ではなく、「秋分にもっとも近い満月」をそう名付けたからです。

今年2024年の場合は秋分(9月22日)にもっとも近い満月が9月18日なので9月が「ハーベストムーン」ですが、もし10月の満月の方が近ければ、その年は10月が「ハーベストムーン」になります。
では、その場合の9月は…?と思われるかもしれませんが、そういう年は9月が「コーンムーン」または「バーレームーン」になります。
コーン(とうもろこし)やバーレー(大麦)を収穫する時期だから、ということですね。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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