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赤木さんの裁判開始が延期 再調査の署名活動も延長決定

延長が決まった署名活動の画面(撮影・相澤冬樹)

赤木さんの裁判開始 延期が決まる

 コロナが赤木さんも直撃した!

 財務省近畿財務局の上席国有財産管理官、赤木俊夫さん(享年54)を自死に追い込んだ、森友事件をめぐる公文書の改ざん。この問題の真相解明をめざし、俊夫さんの妻、雅子さん国と佐川宣寿元財務省理財局長を相手に起こした裁判は、5月27日に始まる予定だった。

 しかし政府がコロナの緊急事態宣言を5月31日まで延期したことを受け、大阪地裁も裁判の予定を次々に延期している。7日、赤木雅子さんの裁判について代理人の生越照幸弁護士が大阪地裁第8民事部に確認したところ、「期日は取り消します。次の期日は追って指定します」との答えだったという。

明るく元気だった頃の赤木俊夫さん(妻提供)
明るく元気だった頃の赤木俊夫さん(妻提供)

裁判開始は1か月以上遅れる見込み

 では、裁判の開始はいつ頃になる見込みなのだろうか? 尋ねたところ、生越弁護士の見立ては…

「緊急事態宣言が解除されるまで裁判所は次の期日を入れないでしょう。そうなると6月に入ってからの指定となります。すでに4月と5月、2か月分の裁判予定がたまっています。赤木さんの裁判は優先事項だと思いますが、それでも次の期日は早くて6月下旬か7月上旬になるんじゃないでしょうか? 当初の予定より1か月以上は遅れると思います」

結婚披露宴での赤木さん夫婦(妻提供)
結婚披露宴での赤木さん夫婦(妻提供)

署名活動も延長決定

 泣く子とコロナには勝てぬ

 だが、この事態を受けて弁護団はもう一つ方針を決めた。署名活動の延長だ。

 赤木雅子さんは真相解明のための再調査を求めて、キャンペーンサイトChange.org(チェンジ・ドット・オーグ)で賛同者を募っている。すでに過去最多の33万人を突破し、さらに増え続けているが、当初は裁判開始の1週間ほど前に受付を締め切って政府側に提出する考えだった。

 だが裁判の開始が先延ばしになったことに合わせて、署名活動の締め切りも先延ばしすることを決めた。当初の考え通り、裁判開始の1週間ほど前まで続けるという。

再調査への賛同を呼びかけるキャンペーンサイトの画面(撮影・相澤冬樹)
再調査への賛同を呼びかけるキャンペーンサイトの画面(撮影・相澤冬樹)

目標は安倍首相の”炎上コラボ動画“超える35万人

 賛同者が30万人を超えた時、赤木雅子さんは「次の目標は、安倍首相の動画の『いいね』を超える35万人です」と述べた。むろん、“炎上”した安倍首相のコラボ動画について「『いいね』が過去最高の35万を超えた」と菅官房長官が発言したことを意識している。それを上回る賛同を集めて再調査を求めよう、という決意表明だ。

 キャンペーンサイトは以下の通り。

http://chng.it/yBNFhJG97G

安倍首相の炎上動画を超えるのが目標(Getty Images)
安倍首相の炎上動画を超えるのが目標(Getty Images)

「前向きに受けとめて署名集めに頑張ります」

 裁判開始の延期と署名活動の延長について赤木雅子さん本人は…

「裁判が始まるのが先に延びたのは正直言って残念ですが、署名活動もまだ先までできることになりましたから、前向きに受けとめて、目標の35万人を超えるように頑張りたいと思います」

 事態を冷静に受けとめていた

#赤木さんを忘れない

【執筆・相澤冬樹】

真剣な表情の俊夫さん。実は甥っ子と真剣にゲーム中(妻提供)
真剣な表情の俊夫さん。実は甥っ子と真剣にゲーム中(妻提供)

宮崎生まれ。NHKで記者修業30年余(山口・神戸・東京・徳島・大阪)。森友事件取材中に記者を外され退職。経緯は文春文庫『メディアの闇「安倍官邸vs.NHK」森友取材全真相』。還暦間近なるも修業継続中。「取材は恋愛に似ている」を信条に、Yahoo!ニュースや週刊文春、週刊ポスト、日刊SPA!、日刊ゲンダイなど様々な媒体で執筆。ニュースレター「相澤冬樹のリアル徒然草」配信中→http://fuyu3710.theletter.jp/about

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