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全勝同士が激突! WBCフェザー級タイトルマッチ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME WBCフェザー級王者

 今年1月22日にゲーリー・ラッセル・ジュニアを判定で下し、WBCフェザー級タイトルを獲得したマーク・マグサヨ(27)。

 24戦全勝16KOのマグサヨは、テキサス州サンアントニオのアラモドームで7月9日に初防衛戦を迎える。対戦相手は元WBCスーパーバンタム級王者のレイ・バルガス(31)。35戦全勝22KOと、こちらも無傷だ。

(C)Amanda Westcott/SHOWTIME 7/9はマグサヨにとって初防衛戦となる
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME 7/9はマグサヨにとって初防衛戦となる

 <ポストPACMAN>として本格的に米国進出を果たしたマグサヨと、2階級制覇を狙うバルガス。現在、フェザー級で最も注目される一戦だ。

 WBCフェザー級チャンプは、パッキャオの参謀を務めたフレディ・ローチの教えを受けながら、成長中だ。PACMANのラストマッチにも前座として出場している。

写真:REX/アフロ

 マグサヨは言う。

 「サンアントニオでの試合を決めてくれた我がチームにお礼を述べます。自分のアイドル、マニー・パッキャオがマルコ・アントニオ・バレラから金星を挙げた地です。自分がボクシングを始めるきっかけになったファイトなんですよ。

 メキシカンの実力者、レイ・バルガス戦に向けて調整してきました。誰もがボクシングにおける、フィリピンvs.メキシコのライバル関係を理解していますよね。テキサスの方々をはじめ、世界のボクシングファンに、自分の能力を思う存分見せたいです」

写真:ロイター/アフロ

 一方バルガスは、2021年11月にサウル・カネロ・アルバレスvs.ケイラブ・プラントの前座で、フェザー級転向第1戦に判定勝ちして以来のファイトだ。

 2017年2月に、敵地、英国でWBCスーパーバンタム級王座に就き、5度の防衛に成功した彼には、修羅場を潜り抜けた技術と精神力がある。

写真:ロイター/アフロ

 イグナシオ・"ナッチョ"・ベリスタインと共にキャリアを重ねるバルガスも話した。

 「7月9日はフィリピン人戦士であるマグサヨと私の、素晴らしい戦いとなるだろう。試合開始から終了まで、死闘となることは分かっている。我々は互いにパワーがあり、カウンターも打てる。それにプラスした物を備えてリングに上がる。ファイト当日が待ち切れないよ」

 私が思い起こすフィリピンvs.メキシコといえば、PACMAN vs.バレラ以上に、3度激闘を見せたマニー・パッキャオvs.エリック・モラレスだ。サンアントニオでの熱いファイトを期待したい。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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