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村上宗隆は「50本塁打&140打点」のペースで折り返し。両方揃って到達なら史上3人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
村上宗隆 AUGUST 7, 2021(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 6月26日、村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)は、8回裏に3ラン本塁打を打ち、今シーズンのホームランを26本、打点を71とした。どちらも両リーグ・トップ。セ・リーグ2位の岡本和真(読売ジャイアンツ)には、6本差と13打点差をつけている。パ・リーグのトップは、24本塁打と48打点の山川穂高(埼玉西武ライオンズ)だ。

 東京ヤクルトは、71試合を終えているので、あと72試合を行う。ここからも、村上が同じペースでホームランを打ち、同じペースで打点を挙げると、シーズン全体では52本塁打と143打点となる。

 シーズン50本塁打以上は、延べ14人が記録している。王貞治が3度、落合博満タフィー・ローズアレックス・カブレラは2度ずつだ、シーズン140打点以上は、延べ7人。藤村富美男が2度記録した。

 どちらの人数も少ないが、両方が同じシーズンの50本塁打&140打点となると、さらに稀少。1950年に51本塁打と161打点の小鶴誠と、1985年に52本塁打と146打点の落合しかいない。

筆者作成
筆者作成

 今シーズンの村上については、まだ折り返し地点なので、先は長い、という見方ができる。その一方で、折り返し地点で50本塁打&140打点のペースなら、あとの半分も同じように……、と見ることも可能だ。もちろん、後者を期待したい。

 村上の前後を打つ打者も、鍵を握る。走者が少なければ、打点を稼ぐチャンスは減り、後ろの打者が打てないと、勝負を避けられることになりかねない。今シーズン、村上の打順はすべて4番。山田哲人の3番も、ほぼ不動だ。1番は、塩見泰隆が多い。2番は、5月上旬までが青木宣親、その後は山崎晃大朗が主に務めている。5番は、開幕早々にドミンゴ・サンタナが離脱したこともあり、流動的だ。ホセ・オスナ中村悠平が多めだが、2人とも、5番として先発出場は20試合に満たない。

 ちなみに、昨シーズンの村上は、143試合に出場し、39本塁打と112打点を記録した。71試合を終えた時点では、23本塁打と52打点。その後の72試合は、16本塁打と60打点だ。2つのスパンを比べると、ホームランは減っていて、打点は増えている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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