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エリート台風20号 非常に強い勢力に発達 進路はまだ分からず

三ヶ尻知子気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ウェザーマップ 台風進路図

過去最多 10月の台風発生数

台風19号が発生したばかりですが、昨夜台風20号が発生。今年は、はじめ台風の発生が少なかったのですが、10月は、次々に台風が発生し、平年の2倍の多さになっています。今回の20号で7個目で10月としては最多タイの記録になりました。

20号は今後の進路に注意

今月発生した台風のほとんどがフィリピンから南シナ海を西に進むことが多く、日本に影響することはありませんでした。太平洋高気圧が西に張り出していたため、日本に近づけなかったのです。一方、ベトナムなどは台風の影響を受けやすい状況が続き、19号も接近するため、被害の拡大が懸念されます。しかし、20号は高気圧が東へ後退するため、これまでよりもやや北上する可能性があります。ただ、再び高気圧が西へ張り出す予想もあり、北上せずに、西へ西へ進むパターンもあります。まだ予報円が大きいので、信頼度が低いですが、信頼度が高い情報としては非常に強い勢力にまで発達することです。20号はマリアナ諸島近海で発生しましたが、このあたりで発生する台風は「台風のエリート」とも呼ばれ、世界有数の高い水温の海域を進むので発達するのが特徴です。

10月下旬に発生した台風 過去の経路

10月下旬に発生した台風の経路図 国立情報学研究所HPより
10月下旬に発生した台風の経路図 国立情報学研究所HPより

10月下旬に発生した台風で本州に上陸した台風は一つもありません。ほとんどが南シナ海を進むか、転向して日本の南海上を進みます。ただ、数年に一度は沖縄地方に接近しています。

20号は来週、先島諸島に接近の可能性

今回の20号も沖縄地方、特に石垣島など先島諸島に接近する可能性があります。5日先の予報円が直径1300キロもあり、コースも日にちもまだわからない状況ですが、発達するのは確かなので、今後の台風20 号の動きにご注意ください。

最新の台風進路→https://www.jma.go.jp/jp/typh/

タイトルを一部修正しました。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

1996年に気象予報士の資格取得。大分県出身。日本テレビ、NHKを経て、現在は、TBSテレビ気象キャスター。南国から雪国まで住んだ経験を活かし、主婦目線、母目線で天気を解説。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など

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