マイナーリーグ契約で入団した30歳が早くもロースター入り。今春は打率1割台&1本塁打なのに…なぜ?
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トラビス・ショウとミルウォーキー・ブルワーズがマイナーリーグ契約を交わしたと報じられたのは、2月16日のことだった。その1ヵ月後、ショウは40人ロースターに加えられ、メジャーリーグに「昇格」した(下手な駄洒落ではない)。おそらく、開幕ロースターの26人にも入るはずだ。
それまで、ショウはノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、スプリング・トレーニングに参加していた。エキシビション・ゲームの成績は、11試合で23打数4安打(打率.174)、本塁打と二塁打が1本ずつ。6四球を選び、出塁率は.345ながら、全体としては好成績とは言い難い。
ただ、ブルワーズは三塁手が確定していない。2019~20年のショウは不振が続き、それぞれのシーズン後にノンテンダーとされた――2019年はブルワーズ、2020年はトロント・ブルージェイズから契約解除――が、その前の2シーズンは、ブルワーズで30本塁打以上と出塁率.340以上を記録している。現在の年齢は30歳だ。
また、他に三塁手として起用されそうなルイス・ウリーアスとダニエル・ロバートソンが右打者であるのに対し、ショウは左打者だ。ちなみに、2017~18年にショウが記録した計63本塁打の内訳は、右投手から56本、左投手から7本。2019~20年の計13本塁打は、対右が13本、対左は0本だった。
3月上旬に、内外野を守るマーク・マサイアスが右肩を痛め、どうやら長期離脱となりそうなことも、ブルワーズがショウをロースターに加えた理由だと思われる。ショウは三塁に加え、二塁と一塁も守る。
一方、4月1日の開幕まで半月あるにもかかわらず、ブルワーズが早くも動いたのは、別の理由だ。ショウとブルワーズが交わしたマイナーリーグ契約は、3月15日の時点でメジャーリーグのロースター(40人ロースター)に入っていない場合、オプト・アウトできることになっていた。ショウから契約を打ち切り、FAになれるということだ。
こちらも契約にあったとおり、ロースター入りにより、ショウの年俸は150万ドルとなった。そこには、最高150万ドルの出来高もついている。