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源泉かけ流し!「濁り湯が美しい九州の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉の色にも個性がある。無色透明とは限らない。白色や緑色、茶色、青色などに濁った源泉が注がれる温泉地は少なくない。

濁り湯につかると、「ああ、はるばる温泉にやってきたなあ」と満たされた気持ちになる人も少なくないだろう。

そこで、今回は特に濁り湯が楽しめる九州の温泉地を5カ所紹介したい。基本的に源泉かけ流しで、鮮度の高い湯ばかりである。

筌の口温泉・共同浴場(大分県)

人気観光スポットである「九重夢大吊橋」の近くにある筌の口温泉。高原に位置する静かな温泉地だ。共同浴場としてはかなり大きなサイズの湯船には、鉄分を含んだ褐色の濁り湯がザバザバとかけ流し。また、明治35年創業の老舗宿「旅館新清館」の森の中にある露天風呂にも褐色の源泉がかけ流しにされており、木々の緑色とのコントラストが見事である。

赤川温泉・赤川荘(大分県)

標高1100メートル、久住高原に湧く山の秘湯。青色をおびた乳白色が特徴の湯は、硫黄や炭酸ガスが豊富に含まれた濃厚な泉質。26~28度のぬるめの源泉をそのままかけ流した湯船と加温した湯船があるので、交互につかるのが気持ちいい。滝が見える露天は絶景温泉である。

岳の湯温泉・豊礼の湯(熊本県)

「ホワイトブルー」と称される美しい色の濁り湯がかけ流しにされており、温泉ファンも納得する泉質を誇る。涌蓋山が見える露天風呂からの眺望は、まさに絶景。露天風呂のほかにも、景色がすばらしい「貸切風呂」や源泉の蒸気で食材を調理する「地獄蒸し」の施設も備えており、温泉三昧の時間を楽しめる。

雲仙温泉(長崎県)

標高700m、雲仙国立公園内にある温泉地。明治以降はアジア在住外国人の避暑地として栄えた高原リゾートである一方、雲仙地獄などの荒々しい自然を間近に感じることができる。その地獄地帯を源とする温泉は豊富で、宿泊施設のほか共同浴場でも乳白色の湯をかけ流しで堪能できる(気象条件や天候によって色が変わることも)。特に日帰り施設「小地獄温泉館」は、目が覚めるような鮮やかな乳白色だ。

長湯温泉(大分県)

里山の風景が和む温泉地。炭酸泉という貴重な泉質が湧くだけでなく、温泉施設はいずれも源泉かけ流しである。透明の炭酸泉のほかは、基本的にはうぐいす色の濁り湯。その特徴は、温泉宿が立ち並ぶ芹川の河川敷にある名物露天風呂「ガニ湯」を見れば一目瞭然。野ざらしなので入浴には勇気がいるが、ほかにも共同浴場や日帰り入浴施設が充実しているので、湯浴みには困らない。湯治客用の宿が多いのも長湯温泉の特徴だ。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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