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豊島将之九段(32)堂々の王座戦挑決進出! 短手数で木村一基九段(49)に快勝

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 7月6日。東京・将棋会館において第70期王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝▲豊島将之九段(32歳)-△木村一基九段(49歳)戦がおこなわれました。

 豊島九段先手で、10時に対局開始。戦型は角換わり腰掛銀。互いに手早く銀を前に進める「相早繰り銀」となりました。

 木村九段は中段に攻防の角を打ちます。対して豊島九段も角を打ち返して応戦しました。

 中盤の折衝でリードを奪ったのは豊島九段でした。豊島九段は飛を切り捨てて角を取り、2枚の馬(成角)で木村玉を上下はさみうちの形で寄せていきます。

 不撓不屈が身上の木村九段も、本局では粘る余地がなかったか。19時27分、75手で豊島九段の快勝となりました。

 豊島九段はこれで挑戦者決定戦に進出。大橋貴洸六段(29歳)と対戦します。

 勝者は永瀬拓矢王座(29歳)への挑戦権を獲得します。

 木村九段と豊島九段の対戦成績は木村10勝、豊島11勝となりました。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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