スーパー台風、8日(金)台湾上陸へ
諸説ありますが、「台風」という言葉の語源は、元々台湾の方から来る風だからとも言われています。今年の第1号台風もまた、金曜朝頃に台湾を直撃するもようです。
台風1号の予想進路(7日15時現在)
台風1号の中心は、台湾の東にあり、西北西に20キロの速さで進んでいます。中心気圧は900hPa、最大風速60メートル、最大瞬間風速85メートルの風を伴い、猛烈な勢力となっています。これは、台風1号としては史上最も強い台風です。
1号は勢力をほぼ保ったまま、金曜日午前中に、台湾南部付近に上陸する見込みです。
上陸時に予想される最大風速は50メートル、またNOAAによると総雨量は800ミリ以上に及ぶおそれがあるといいます。
台湾の台風事情
台湾は年に3、4個台風が上陸する台風の常襲地帯です。さらに、台湾は南北に3千から4千メートル級の山々が連なっており、大雨や土砂災害のリスクが非常に高い地域です。
このように台風や大雨に慣れているはずの台湾でも、今回は記録的に強い台風の襲来が予想されることから、厳重な警戒が行われています。
また、台風の襲来に備え、住民は数日前から買い出しを行っており、火曜日には、野菜の市場価格が前日比約9%も上昇したとも伝えられています。
台湾史上最悪の台風
なお、台湾史上最悪の被害を出した台風として記録に残っているのは、2009年に台湾を直撃した、8号台風「モラコット」です。
24時間で1,500ミリ、3日間で3,000ミリもの大雨が降ったところもあり、大規模な土砂災害や洪水が発生し、死者行方不明者は、合わせて700名にのぼったとも伝えられています。
ちなみに、台風の後、救援がなかなか進まなかったことへの批判等から、当時の行政院(内閣)が総辞職に追い込まれました。
今回の台風は、モラコットよりも勢力が強いことから、大きな被害が懸念されます。