札幌でも旭川でもなく網走？真っ赤な看板が目を引く国道沿いのラーメン店へGO！

「普段着に長靴でも大丈夫です」

美郷町にある老舗ラーメン店の食べログを覗いてみたら「ドレスコード」の項目にそう書かれており、ちょっぴり面白かった。いいじゃないか。その格好で婚活イベントに行ったら一発アウトだが、要はそれだけ気軽に入れる店なのだろう。

国道沿いに映える赤いド派手な看板と、高倉健主演の名画を思わせる店名、そしてドレスコードは長靴OK。そう、今回紹介するのはそんな『網走ラーメン』だ。

さっそくその赤い暖簾をくぐり抜けると、気さくな年配のご夫婦が迎えてくれた。厨房から聞こえる餃子を焼く音、歴史と哀愁を感じるL字カウンター、そして週刊誌をめくりながらそこで着丼を待つご常連。『網走ラーメン』がある美郷町の国道13号線沿いは多くの名店が揃うラーメン地帯だが、この昔ながらの雰囲気は私のストライクゾーンにズドンだ。

品書き

• しょうゆラーメン：730円
• 塩ラーメン：730円
• みそラーメン：780円
• カレーラーメン：750円
• シーフードラーメン：880円
• ネギみそラーメン：830円

• 餃子定食（スープ付き）：730円
• 餃子定食（塩、しょうゆラーメンセット）：1,030円
• 餃子：350円

気になる『網走ラーメン』の品書きだが、しょうゆ・塩・みその定番3種類のほか、カレーラーメンやシーフードラーメンといった変わり種の姿も見える。むむ、これはチョイスに時間がかかりそうだ。……と覚悟を決めて、ふと上を見上げると「当店おすすめの一品」と銘打たれたネギみそラーメンを発見。よし、今日はこいつでファイナルアンサーだ。

寒い冬を癒す老舗の味！アットホームな空間で噂の網走ラーメンに舌鼓！

さあ、注目のネギみそラーメンが到着だ。「網走ラーメン番外地」と書かれた昭和ノスタルジー漂うすり鉢には、たっぷりの辛ネギやコーンがスタンバイ。食欲をそそる味玉や、ドデカい海苔も良い仕事をしてくれそうだ。

ああ、コレだよなぁ。白ゴマ浮かぶ味噌スープは、私の体にあっという間に馴染んでいく。斬新な令和のラーメンもウマいけど、この昔ながらの味にふと再会したくなるんだよな。そんなことを思いながら、ピリ辛のネギと一緒に麺をズルズルと啜っていく。そしてその勢いで好物のチャーシューをロックオンだ。

ミシっとした食感と、じんわりと口に広がる肉の旨味。この昔ながらのチャーシューがまた良いんだよな。なんて、ひとりで納得しながら麺を高速で口に運び、隙を見てお隣の味玉をパクリ。決して派手さはないが、じんわりと体に染み渡る実直な一杯だ。

目の前のラーメンに舌鼓を打ちつつ横をチラ見すると、たくさんの餃子をテイクアウトするご常連の姿。そう、餃子は『網走ラーメン』のもうひとつの名物だ。

「言ってくれれば家まで届けたのに」

「いえいえ、近くまで来てたから大丈夫よ」

なんていう店主とご常連の会話を聞きながら、今日もごちそうさま。秋田はこれから寒い季節に突入するが、アットホームな空間で温かいラーメンを啜り、私の心と体はすっかりポカポカだ。

あっ、ちなみにこの『網走ラーメン』という店名だが、これは店主が網走出身だから……というわけではないそうだ。