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観光客少なめ&源泉かけ流し!「東京から近い‶穴場”の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

世間では夏休みがスタート。温泉地へ出かける人もいるだろう。一方で、「夏休みの観光地は混雑するから……」と旅行を躊躇する人も多いと思う。

そこで、比較的観光客は少ないけれど、湯の質がすぐれている穴場の温泉地を東京近郊に絞って5カ所紹介しよう。ぜひ夏の旅の参考にしてほしい。

喜連川温泉(栃木県)

さくら市にある温泉で、日本三大美肌の湯として知られる。情緒のある温泉街が存在するわけではないが、気軽に日帰り入浴できる温泉施設が点在している。特に広々とした岩風呂が自慢の「市営露天風呂」、濃厚な源泉がかけ流される「早乙女温泉」など、温泉ファンも納得の施設が揃う。日帰りでもサクッと温泉が楽しめるのは魅力である。

岩下温泉(山梨県)

山梨最古の湯といわれる岩下温泉「岩下温泉旅館」。明治8年に建てられた旧館の風情ある浴室に注がれるのは、28.2度の冷泉。30度を切ると、もはや水のような冷たさであるが、暑い季節にはひんやり気持ちいい。ピュアで透明な源泉と加温された湯に交互につかると、気持ちよさが倍増する。同じ甲府盆地だと「ほったらかし温泉」や「石和温泉」などの知名度が高いが、岩下温泉のほかにも穴場の温泉が点在する。

奈良田温泉(山梨県)

山梨の秘湯、奈良田温泉へと続く南アルプス街道、早川渓谷沿いには温泉が点在する。なかでも最奥にある奈良田温泉は秘湯感たっぷりで、ドライブ旅行に最適。日帰り入浴施設「奈良田の里女帝の湯」は、体感的には40度を切るぬる湯で、夏でも長湯を楽しむことができる。ちなみに、秘湯の宿として人気のあった「白根館」は現在は日帰り入浴のみだが、香りが強い個性的な源泉がかけ流しである。

沢渡温泉(群馬県)

強酸性の草津温泉と比べて、マイルドな泉質のため「草津の仕上げ湯」と呼ばれる。坂道に小さな旅館が並ぶ温泉地で、どこか懐かしく、のどかな雰囲気が漂う。ゆっくりと静かな時間を過ごしたい人に向いているかもしれない。鮮度抜群の「沢渡温泉共同浴場」のほか、浴室が芸術的な美しさを誇る「まるほん旅館」など温泉好きに愛される温泉地。

老神温泉(群馬県)

片品渓谷や吹割の滝などの観光名所からも近い、豊かな自然が魅力の温泉地。大小十数軒の宿が並ぶ。有名温泉地が揃う群馬県の中では存在感は薄いが、硫黄成分を含んだ源泉は本格派。源泉かけ流しの湯船を提供する宿も多く、それぞれ源泉が微妙に異なるため、その違いを入り比べるのも楽しい。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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