梅雨はどこへ 近くに梅雨前線がない梅雨
関東から西の地方は、6月7日に大気不安定で曇りや雨の天気が続くということで、気象庁は速報で梅雨入りを発表しました。
近くに梅雨前線がない梅雨入りですので、梅雨入りのタイミングが非常に難しく、秋に再検討の結果、梅雨入り日が確定するときに、日付が変更される可能性もあります。
沖縄付近で停滞している梅雨前線
梅雨前線は沖縄付近に停滞し、沖縄では大雨が降り、大雨警報(浸水害)、大雨警報(土砂災害)などが発表され、雨に対する警戒が続いています(図1)。
教科書通りではない梅雨の前半
梅雨前線が沖縄付近に停滞していることから、西日本から東日本は、北からの寒気が流入しています。
このため、大気が不安定となり、局地的に積乱雲が発達し、狭い範囲で豪雨が降りますが、広い範囲でシトシト雨が降るという、多くの人が持つ教科書通りの梅雨のイメージとは違った梅雨になっています。
また、日射が強まっても、北からの寒気が入っているなかですので、気温は極端にあがりません。
全国での真夏日(日最高気温が30度以上の日)の累計をみると、今年は5月下旬に真夏日が多かったものの、6月に入ってからは少しずつしか伸びていません(図2)。
金曜からは再び曇り主体の天気
週間天気予報によると、東京地方は、金曜からは曇主体の天気が続き、最高気温も最低気温も平年並と、極端な暑さにはなりません(図3)。
平成2年の猛暑以降、紫外線情報が充実しています。梅雨とは思えぬ晴天のときは、紫外線情報に注意し、紫外線に対する警戒が必要です。
また、上空に寒気が入っているときは、晴れると大気が不安定となり、積乱雲が発達して雷や突風、局地的豪雨となることがあります。広い範囲ではありませんが、遭遇した時への備えは必要です。