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一生に一度は浸かりたい!「にごり湯を楽しめる温泉地」5選(関西編)

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉はそれぞれが個性をもつ。わかりやすいのが湯の色だろう。全国各地を回っていると、白や緑、茶、青、赤などさまざまな色の温泉があることに気付く。

「温泉はにごっていないと入った気がしない」という人は少なくない。にごり湯は温泉情緒を演出する効果がある。たしかに個性的な色の源泉につかると「ああ、はるばる温泉にやってきたなあ」と満たされた気持ちになるだろう。

そこで、今回はにごり湯が楽しめる温泉地を関西エリアに絞って5カ所紹介したい。源泉かけ流しで、鮮度の高い湯ばかりである。

花山温泉・薬師の湯(和歌山県)

和歌山市の市街地にある一軒宿「花山温泉 薬師の湯」。成分の濃い炭酸泉が有名で、赤茶色の濁り湯とそれがつくりだす析出物のインパクトがすごい。温泉好き憧れの名湯である。最大の魅力は、26度の源泉がそのままかけ流されていること。気温の高い季節は温冷交互浴が最高に気持ちいい。日帰り入浴のほか宿泊も可能で、2食付きプランのほか、朝食付き、素泊まりのプランもある。

つかしん天然温泉・湯の華廊 (兵庫県)

尼崎市のショッピングセンターの敷地にあるスーパー銭湯。30人ほど入れそうな大きな露天岩風呂には、黄金色の濁り湯が掛け流しにされている。新鮮な湯を独占できる壺湯の湯船もある。ショッピングセンターに併設されている湯の質としては全国的に見ても群を抜いており、近所に住んでいる人が羨ましく感じるほどだ。

有馬温泉(兵庫県)

関西を代表する有馬温泉は、赤系の濁り湯の代表格である。昔から湧く「金泉」は、鉄分と塩分を含んだ源泉で、塩分濃度は海水をしのぐほど。赤褐色の湯は、透明度はきわめて低く、成分の濃厚さを肌で感じられる。温泉街の中心にある共同浴場「金の湯」では気軽に金泉を堪能できる。もちろん、足湯も見事な濁り湯である。

名湯宝乃湯(兵庫県)

兵庫県宝塚市の市街地にあるスーパー銭湯。キレイな外観やバラエティあふれる湯船が並ぶ浴室はスーパー銭湯そのものだが、温泉は凄まじいほどの個性派。黄金色のとろりとした濃厚な湯は、塩化物強塩泉という泉質。海水のような塩辛さで、有馬温泉の源泉と比べても引けを取らない。スーパー銭湯とは思えないほどのすばらしい湯である。

南紀勝浦温泉(和歌山県)

紀伊半島南部に位置する海の温泉地。大海原を望みながら入浴できる大型ホテル「ホテル浦島」では、ほんのりと白色に濁った湯を楽しめる。にごり&硫化水素臭のある湯は、関西エリアや海沿いではめずらしく、温泉好きも満足できる。世界遺産の那智山や那智滝、熊野三山、吉野熊野国立公園への観光拠点でもあるが、紀伊半島の南端にあるため、のんびりした雰囲気が漂う。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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