トリプル台風の次の熱帯擾乱の動向は?
トリプル台風
トリプル台風の最新の動向をお伝えします。
台風10号は北日本の東海上を足早に東へ進んでおり、今後はさらに東へ離れ、今夜29日(火)午後9時までには温帯低気圧に変わる見通しです。
非常に強い台風9号は、フィリピンの東を南下した後、ループを描くように北上し、きょう29日(火)午前9時現在、北西にゆっくりと進んでいます。今後は、これまでよりもさらに南側を西進する見込みで、あす30日(水)からあさって31日(木)にかけて台湾の南を通り、南シナ海へ抜ける見通しです。
そして最も影響が出そうなのが、台風11号です。今後は発達しながら日本の南を北西に進み、予報円の真ん中を進むと、9月1日(金)朝のうちに、暴風域を伴って、沖縄本島付近を通過する見通しです。進路によっては、沖縄本島が暴風を伴った大荒れの天気となるおそれがあり、警戒を要します。さらにその後は週末に東シナ海を北上する見込みで、予報円の東側を北上すれば、九州などにも影響が出る可能性がありますので、最新情報にご注意ください。
新たな熱帯擾乱(低圧部)が発生へ
タイトル画像をみると、台風9号、10号、11号のトリプル台風の南側、赤い丸の中付近で広く雲域がまとまっており、気象庁の予想天気図によると、この雲域付近であす30日(水)午後9時までに、新たな熱帯擾乱(低圧部)が発生する予想です。
低圧部とは低気圧性の雲の循環は認められるものの、その中心付近がハッキリとしない熱帯擾乱のことで、中心付近がハッキリするようになると、熱帯低気圧に名前が変わります。新たな低圧部が発生する付近の海水温は30度以上あるため、今後は発達し、やがて熱帯低気圧に変わってもおかしくない状況です。
週末には日本の南海上へ?
参考までに、上図は気象庁のアンサンブル予報の一部を抜粋したものです。まず台風9号や11号の位置や強さは上述した台風情報を参考にしてください。そしてこれら2つの台風のずっと東側、小笠原付近に南から北上してきた熱帯低気圧とみられる熱帯擾乱があって、その後、日本の南海上へ北西進するような計算となっています。
この熱帯擾乱の動向はまだかなり不確実で、あまり発達を見込んでいない計算もあれば、台風の勢力に発達する計算もあり、また日本付近の太平洋高気圧が強まれば、西日本など西側へ向かう可能性がある一方、弱まれば東日本方面へ向かう可能性も計算されているような状態です。今後は、念のため、この熱帯擾乱の動向にも、ご注意ください。