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小山怜央アマ(29)合格に近づくか? 12月12日、棋士編入試験第2局で岡部怜央四段(23)と対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月12日。東京・将棋会館において棋士編入試験五番勝負第2局▲小山怜央アマ(29歳)-△岡部怜央四段(23歳)戦がおこなわれます。

 棋士となる夢に大きく近づいている小山アマ。第1局では徳田拳士四段に勝ちました。

 小山さんは3勝すれば試験合格。本局に勝てば、さらに夢に近づきます。

 岡部四段は今年4月に四段になったばかりのルーキー。今年度成績は12勝8敗(勝率0.600)で、直近では5連勝中と好評です。12月9日には王位戦予選準決勝で佐々木勇気七段に勝つなど、調子を上げてきている感があります。

 岡部四段は里見香奈女流五冠の試験でもやはり第2局に登場。見事にストッパーの役割を果たしています。

 小山さんと岡部四段は今年7月、朝日杯一次予選1回戦で対戦しています。棋譜は公式ページをご覧ください。小山さん先手で戦型は角換わり腰掛銀。結果は131手で小山さんの勝ちとなりました。

 岡部四段にとっては本局、リベンジの機会とも言えます。

 小山さんは朝日杯で二次予選に進出突破。アマチュア初の本戦進出まであと一歩と迫りましたが、最後は惜しくも広瀬章人八段に止められています。

「プロと遜色ない実力の持ち主だと改めて思いました」

 広瀬八段がそう感じるほどの小山さん。難関を突破して、棋士となることはできるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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