ウクライナ、戦場の無人化へ戦闘・地雷敷設・物資輸送ロボット開発強化「ロボットは軍人の命を守ります」
副首相「戦場でのロボットの導入はウクライナ軍の軍人の命を守ります」
2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻してから、ウクライナ軍もロシア軍も兵器の無人化、戦場の無人化に注力してきた。遠隔地からコントロールして攻撃したり、物資を輸送したり、地雷を設置したり、撤去したりしている。
2024年5月にウクライナのメディアUnited24は無人化された兵器やロボットの開発を強化していくために市民らに寄付を呼びかけている。無人機のロボットのプラットフォームを開発して、そのプラットフォームをベースにして銃を搭載したロボットで敵軍を攻撃する戦闘用ロボット、対人地雷を敵陣に敷設してくるロボット、物資や薬品を輸送するロジスティクスロボット、負傷した兵士を運ぶロボットなどを開発していく。動画も製作してアピールしている。
ウクライナ紛争では多くのリモート操作のロボットタイプの無人車両、銃を搭載した攻撃ロボット、地雷敷設ロボット、物資や負傷した兵士の運搬や監視目的のロボットが利用されており、戦場の無人化が確実に進んでいる。
ウクライナ副首相のミハイロ・フェドロフは自身の公式SNSで「戦場でのロボットの導入はウクライナ軍の軍人の命を守ります。ロボット兵器は地雷を敵陣営に設置してきます。敵に攻撃を行いますし、地雷の撤去を行ったり、負傷した兵士を運んだりします」とコメントしていた。
ウクライナ軍「ロボット兵器がウクライナ軍を勝利に導きます」
従来、戦場で人間(軍人)が行っていた「5D業務」(単調:dull、汚い:dirty、危険:dangerous、人間が入れないところ:distance、深いところ:deep)の任務の多くは既にロボットが行っている。戦場で自軍の兵士が命を落とす危険のある攻撃や地雷敷設(dangerous・distance)、単調で退屈だが敵陣営の様子を探るのに重要な監視(dull)、負傷した兵士の輸送やトラックなどが入れない地域への物資の輸送(distance)にはロボットが適している。
従来、人間の兵士が行っていた5D業務がロボットに変わることによって軍人の"人間の安全保障"が守られるようになる。ロボットなので攻撃されて破壊されたら代替のロボットを持ってくれば良い。
ウクライナ軍の公式SNSでは「ロボット兵器がウクライナ軍を勝利に導きます」とアピールしていた。無人化の技術によって戦場の在り方も変わりつつある。だが、ウクライナ紛争の実際の戦場に既に無人化された兵器やロボットがロシア軍とウクライナ軍によっていくつか導入されているが、ウクライナ紛争の終結は現時点では見えてきていない。
▼ウクライナ副首相の公式SNS
▼ウクライナ軍の公式SNS