小学校1年生のメルカリで学ぶ『しゃかい科と経済学』
KNNポール神田です。
メルカリは子供に現代の『社会経済』を教える良いツールだと思っている。
夏休みの宿題に『メルカリ体験』をすすめる理由~学校が絶対に教えてくれない8つのチカラ~
という記事に書いたとおりだ。
実際にメルカリのファンイベントの「#メルカリファンズミートアップ」で小学校1年生のなかそねかなた(仲宗根叶太)くんの研究発表を見た時、まさに子供の研究課題をメルカリは大いに刺激していると感じた。
小学校1年生のメルカリの研究発表会
メルカリのファンズミートアップは、メルカリのファンとの交流イベントで、メルカリからの情報提供以外にユーザーの研究事例発表が共有された。中でも、小学校1年生の夏休みに海で拾ったシーグラス(ガラスの破片が波でなめらかになったもの)をアクセサリーで販売した研究発表が非常に面白かった。
かなたくんは、漁師さんにシーグラスが売れているらしいことを教えてもらい、その中でもシーグラスのアクセサリーが売れていることに気づいた。
実際にメルカリでは、シーグラスが販売され売れている。
そこで、シーグラスを収集し、きれいに磨き、100円ショップで買ってきたリングを接着して販売することにした。
小学校1年生によるPL(損益計算書)
かなたくんのレポートでユニークだったのが、この売れた理由の分析と損益計算だ。
1000円で売れた売上のうち、メルカリに10%の手数料の100円、物流コストに郵便局に200円。
コストは300円
『ぼく』の利益は700円。
何よりも『うれてうれしかった ごみでもかんがえたらうれる』の言葉だ。
しかも、買ってくれた顧客の声も掲載。
「こどもでもビジネスできることを娘につたえたかった」
「5歳のむすめがよろこぶから」
「7歳のこががんばっていたから」
イノベーターならではの、ご祝儀市場のようだった。
しかし、大事なのは、海で拾ったゴミが合法的に販売できて 700円の金額をメルカリ口座に発生したことだ。
これを実際にリアルのフリーマーケットで売ろうとしたら大変だ。圧倒的大多数の人が利用しているメルカリ経済圏(メルカノミクス)は、1兆2000億円(AERA分析)だという。
小学校で塾に通う時間に、親子で21世紀のシェアリングエコノミーのプレイヤーとして、セラー体験することはとても重要だろう。
母親のえり子さんは、親の視点のアドバイスとして最後にこうまとめた。
親としてやっていること
1.本気の遊び
2.学校の勉強とリンクさせる
3.「これ売れるかな?」を大切に
自分のまわりにあるものの価値を考えさせる。
親子でのメルカリは、小遣い稼ぎではなく、本当の社会科と経済学を学べる機会になると思う。
メルカリで学べる8つの力にはこれだけのことが学べるからだ。
大学でさえ教えてくれない環境がここには用意されている。
筆者のアドバイスとしては、10%の手数料のメルカリだけでなく、3.5%のフリルや、ヤフオクにも出品することによって、自分のビジネスにフィットするプラットフォームはどれかを選んだり、それぞれのプラットフォームの欠点や問題点を見つけること。
それらが子供の頃から気づくことによって、フリマアプリ市場に限らず、これらのサービスを凌駕するようなサービスを自分で作ったほうが良いと考え始める未来の起業家も生まれてくることだろう。
そう、これからは『自分で考えるチカラのある子供』が未来を築くのだ。
メルカリは現在、親の承諾さえあれば、年齢に関係なくアカウントを作ることができる。
学校を出てから日本でラーメン屋を起業するよりも早く、捨てようと思ったものを、子供の頃からフリマアプリで出品することによって、シェアリングエコノミーのアントレプレナーになれる。希少価値と需要と供給のバランスを肌感覚で理解しておくことは重要な『しゃかい科』であり『経済学』なのだ。学ぶだけではなく実践が大事なのだ。