「元KLPGA広報モデル」が日本女子ゴルフのプロテスト一発合格…韓国から来たソン・ガウンって何者?
韓国女子ゴルフツアーから新たな“刺客”がやってきた。2000年12月生まれの22歳、宋佳銀(ソン・ガウン)がJLPGA最終プロテスト(10月31日~11月3日)に挑戦し、一発合格を果たした。
4日間を通算9アンダーの8位タイでフィニッシュし、合格者が19位タイまでの21人という狭き門を突破。一体、どんな選手なのか?
2019年にプロ入りし、韓国女子(KLPGA)ツアー2部のドリームツアーでデビュー。21年からレギュラーツアーにフル参戦し、「ハナファイナンシャルグループチャンピオンシップ」で初優勝。トップ10入り6回の賞金ランキング13位で新人賞も受賞した。翌22年にはKLPGA広報モデルにも選出され、「デボハウスDオープン」で2勝目を手にして、賞金ランキングは22位と安定した成績でトッププロの仲間入りを果たしている。
今季は未勝利だが、27試合に出場してトップ10入り5回で、賞金ランキング40位(賞金ランキング60位以内が翌年のシード権獲得)とシード圏内に入っている。今も韓国ツアーを引っ張る注目の若手の1人だが、満を持して日本のプロテストに参戦した。
韓国でツアー2勝の選手とはいえ、プロテスト初挑戦にして8位タイでの合格は見事。この先、来季のツアー参戦をかけたQTにも挑戦すると思われるが、上位フィニッシュの可能性が非常に高い選手だ。身長は161センチで、そこまで飛距離は出ないが、ティショットの精度が高く「ミドルアイアンが得意」という。
彼女は2勝目した大会の最終日の朝に「(アン)ソンジュオンニ(=お姉さん)に緊張した時にどうすればいいのか、と聞いたところ『首位を守るというよりも、上にいる誰かを追うという考えでプレーするほうがいい』とアドバイスをもらい、緊張がほぐれた」と語っている。ベテランの先輩にも積極的に声をかけてアドバイスをもらう人懐っこさも持ち合わせている。
今年はイ・ボミの日本ツアー引退が話題になったが、徐々に韓国の選手も少なくなってきているのが現状。近年は日本の実力ある若手の活躍と成長が目覚ましいが、そこに待ったをかける新たな選手となれるか。今後の動向に注目しておきたい。