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初天神の福玉まきは梅ちゃん人気で圧倒!25日《阪神タイガース》 

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
福玉まきで1人ずつ挨拶。先陣は岩貞投手です。陽川選手が隠れてしまってすみません…

大阪天満宮で毎年1月24、25日に行われている初天神梅花祭。その中の神事『福玉まき』には24日がオリックス、25日は阪神のそれぞれ2年目の選手が参加しています。ことしも阪神から岩貞投手、横田選手、陽川選手、梅野選手、山本投手、岩崎投手(ドラフト指名順)の6人が本殿で祈祷を受け、ギッシリと境内を埋めたお客様の前に登場したのは午後4時すぎ。その瞬間の声援は昨年と変わらないほどでした。

阪神2年目の選手たちが参加するようになってからは、過去最多の人出ではないかと言われた昨年の様子はこちらでご覧ください。

『2014 大阪天満宮の福玉まきにも“藤浪効果”?』

『2014 大阪天満宮初天神の続編』

ことしも暖かい日曜日だったことや、選手たちも圧倒されたという多数の梅野選手ファンで相当な賑わい!天満宮の方に伺ったところ、福玉まきの前に行われた通り抜け参拝(受験生を対象に難関通り抜けを祈願するもの)が予定をオーバーする盛況ぶりで、その受験生の皆さんも含めて約1500~2000人ではないかとのことでした。正確な数字は出ていませんが、昨年に次ぐ多さだったかもしれません。

中庭で記念撮影中。一番右の梅野選手、左の横田選手、視線を有難うございました!
中庭で記念撮影中。一番右の梅野選手、左の横田選手、視線を有難うございました!

それぞれの思いを込めて挨拶

まず、2日前に「何をするんですか?何かしゃべるんですか?」と横田選手がとても気にしていた最初の挨拶。進行役の方から全員紹介されたあと並んでいた順番に話をしました。

◆岩貞投手「1軍で活躍して、優勝できるように頑張ります。よろしくお願いします」

◆山本投手「ことしこそは1軍で活躍して、チームに貢献できるよう頑張ります。よろしくお願いします」

◆岩崎投手「チームの日本一に貢献できるよう頑張ります。応援よろしくお願いします」(応援よろしくのところで2回詰まり、選手たちがウケていました)

◆梅野選手(紹介に続き、ここも物凄い声援!)「2014年は悔しいシーズンでもあり、たくさん経験させていただいたシーズンでもありました。2015年も皆さんに良いプレーをお見せできるよう、リーグ優勝して日本一になれるよう頑張ります」

◆陽川選手「1日でも早く1軍に上がってチームに貢献できるよう頑張ります。よろしくお願いします」

◆横田選手「ことしは…甲子園でホームラン打てるよう頑張るんで、応援よろしくお願いします」(こんにちは!のあと間があり笑いが起き、さらに「ことしは」と言ったあと微妙な間が空いて笑い)

ここでフォトセッション。ことしはテレビカメラ(これは珍しいことです)も含めカメラマンさんが多かったため、満員のお客様をバックに本殿の中から選手たちを撮影しました。そしていよいよ福玉まきへ。昨年同様、表門付近までお客様がギッシリで私の身長ではほとんど見えずじまいです。いつも通り5分ほどで終了。本当にあっという間ですねえ。天満宮会館の中庭で記念撮影したあと、テレビインタビューや記者による囲み取材が行われました。

沖縄でも活躍の“マイ寝具”

取材を終えてくつろぐ岩貞投手。というか、岩貞投手の要望で集合写真撮影中です。
取材を終えてくつろぐ岩貞投手。というか、岩貞投手の要望で集合写真撮影中です。

祈祷を受けて「これで守られたいです。ケガなく」と岩貞投手。最前列で“梅ちゃんタオル”を掲げた人もいらしたり、大声援もあったりで「梅野ファンが多いので、それを目指していきます。僕も1軍で投げて(ファンを)増やしていきたい」と言っていました。きょう26日にキャンプ地の沖縄へ移動。何を荷物に入れたかを聞かれ「ユニホームとスパイクとグラブと…」

当たり前や~という突っ込みを待っていたんですかね(笑)。そして「それ以外?寝具です」と。寝具といっても、よくある枕やマットではなく「タオルケットを持っていきます。枕のように使う」とのこと。小さい頃から20年以上使っているものだそうです。それがないと寝られないとか?「いや、そういうわけではないですね。あったらありがたい。物心つく前から持っていたものなので」。安眠のアシストをお願いしましょう。それにしても、物持ちいいですよねえ。

上半身の筋トレで効果大!

福玉まきの前に、それぞれが紹介されているところ。となりの岩貞投手を見る山本投手。
福玉まきの前に、それぞれが紹介されているところ。となりの岩貞投手を見る山本投手。

山本投手はキャンプについて「初日からアピールしないといけない。去年みたいに最初だけで終わらないよう、3月の開幕のメンバー発表の時に自分の名前が残っているよう、しっかりやっていきたい」と話しています。実戦では結果も?「結果が欲しいので。今年が違うなってとこ見せたいし、去年より知識も技術も成長していると思うので、それをしっかり1軍のスタッフの前で発揮したい」

ところで、痩せた?「というより締まったんじゃないかと。去年は上半身の小さいケガが多かったので、このオフは上半身のトレーニングに力を入れてきました。ピッチャーは上半身やらないことが多いんですけど、自分に何が必要かと考えて。それで今はピッチングを始めても状態がいいし、スタミナも強くなった。しっかりできたと思います」

具体的な数値について「腕周りとか(太くなったかどうか)わからないけど、上げる重りの重さは上がってきています。成長が見えるのは楽しい」と山本投手。数字を聞くと「ベンチプレスはもともとがすっごい弱いので…この同期の中で一番弱いと思いますよ。だから人並みになった程度」と固辞。後ろから同期たちの冷やかしもありましたから。

「10勝という前に、まず1勝」

1人ずつ挨拶をしている時、もしかして考えていますか?真剣な顔の岩崎投手です。
1人ずつ挨拶をしている時、もしかして考えていますか?真剣な顔の岩崎投手です。

福玉まきの感想を聞かれた岩崎投手。「何も考える間もなく、あっという間に終わりました」と“らしい”コメントです。「声援がみんな梅ちゃんだった。梅野、人気あるなあと思いました」と、これまた淡々と話しています。今季に向けて「ポストシーズンに何もできなかったので、そこで投げてくれと頼まれるよう、シーズンでしっかり結果を出していきたい。ああいうところで投げたいというか、勝ちたいという気持ち」と抱負を語ると、内に秘めた闘志が出てきた感じです。

昨年と比べて今季、特に変えようと思っていることはなく「1つ1つのレベルアップですかね。まずは自分自身が力を出すこと。それが大事なので」と言います。なるほど。それと、周りから10勝という期待の声がよく聞こえるのでは?「そういうことも言われますが、1勝がなければ10勝はない。まずは1つ勝つこと」。まさに、おっしゃる通り。そのかわり、1つ勝てば10勝も可能と期待させていただきます!

大きな歓声や応援に感謝

終了後のロビーにて、梅野選手。これも岩貞投手用の記念撮影中です。
終了後のロビーにて、梅野選手。これも岩貞投手用の記念撮影中です。

同期たちから羨望の眼差しを受けた梅野選手は「初めての経験で、戸惑いながら投げました。試合に出られたからこそ自分のことを知ってもらえていると思う。タオルとかのグッズを持って応援してくれて嬉しいです。挨拶の時に歓声が沸いたのも嬉しかった」と感激の様子でした。学問の神様・菅原道真公をお祀りした天満宮での行事に参加して「(捕手は)頭を使うポジションでもあるので。ここで2015年はいいシーズンであるよう願えたのはよかった」と言っていました。

こういうイベントはどう?「自分ができるのは嬉しいし、いい意味でも悪い意味でもカツをいれてくれると思います。宋中でも良い印象というか、野球を一生懸命やる姿を応援してもらえるのは素直に嬉しいです」。キャンプに向けては「シーズン通して受けてきた先発投手が今季はどうかということや、球種を増やすなど何をしたいか、個人の目標があると思うので、それを最初に聞きたい。ブルペンに入って、お互いに分かり合ってやりたい」とのことです。

「時間がない」という覚悟

大阪天満宮から実家が近い陽川選手ですが「来たのは初めてかも…」と苦笑い。
大阪天満宮から実家が近い陽川選手ですが「来たのは初めてかも…」と苦笑い。

陽川選手は「ボールがゴムなので投げにくかったです」と笑って感想をひとこと。実家は大阪天満宮から近いので、来たことがあったのでは?「近いから(かえって)来ようとは思わなかったですねえ。もしかしたら、初めて来たかも。僕の記憶の上では…」。そういうものなんでしょうね、きっと。初めてといえば、沖縄も?「初めてです」。あったかいですよ~安芸と違って。「間違いないですね(笑)」

野球関係以外でキャンプに持っていくものは「特になし」。新しく作った道具などは?「キャンプ地に届くものもありますが、もう手元にあるものも」。ことし勝負を賭ける意味でも重要なキャンプになるかと。「時間がないので。僕は。初日からどんどん勝負かけていきたいです!」。気合入っていますねえ。アピールは打撃?「バッティングが持ち味なので、そのへんを見てもらいたい。ケガなく、しっかり体のケアしながら一日一日を大事に過ごします」

ことしは初日から全開で!

これは間違いなく挨拶の文言を考えていますね、横田選手。さりげない顔をしながら。
これは間違いなく挨拶の文言を考えていますね、横田選手。さりげない顔をしながら。

お待たせしました。横田選手の世界へようこそ。まず、こういうイベントは?「初めてです」。天神さんってわかる?「知らないです」。学問の神様・菅原道真公が祀ってある、天満宮のこと。「あ、あれですか?福岡の」。そうそう、大宰府天満宮と同じですよ。「じゃあ姉妹校みたいな?」…すみません、そんな感じだと答えてしまいました。初めての福玉投げは「子どもに投げてあげましたよ~。あと梅野さんへの声援ばっかり聞こえた」という感想。まあ楽しかったみたいですね。

まもなく始まるキャンプに向け「去年は出遅れたので、ことしは初日から全開でいきます!」との意気込み。ここまでの自主トレは「今のところ順調です」と言うので、思わず「今のところ?」と聞き返されていました。すると「自分の中のスケジュール通りです!」と。深い意味ではなかったんでしょう。「印象に残るというか、監督やコーチに去年と違うところを見せられたらいいと思います。バッティングとかで」

西武との練習試合で、高橋光成投手(前橋育英)が登板する可能性ありと聞き「ほんまですか!優勝したピッチャーですよね?」と食いついた横田選手。と思いきや「いや別に意識は…。接点?ないです。打てればいいなと思います」と言うので笑ってしまいました。

入れ替えがあるとすれば、途中で沖縄へ行きたい?「はい!」。腰はもう問題ない?「大丈夫です!」とここは力強く答えています。昨年は初日にいきなり発熱ダウン。「ことしは風邪をひかないよう、暖かくして行きます。今もずっと寝る時はマスクとネックウォーマーをしていますよ、必ず」とのこと。まずは体調管理からですね。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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