ヤンキースはパドレスからソトを手に入れるのか。左のスラッガーなら大谷やベリンジャーがFAになるが
来シーズン、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)とホアン・ソト(サンディエゴ・パドレス)は、同じラインナップに並び、ともに外野を守るかもしれない。SNY(スポーツネット・ニューヨーク)のアンディ・マルティノは、ソトのトレードについて、ヤンキースとパドレスが予備的な話し合いを行った、と報じている。
今シーズン、ヤンキースで最も多くのホームランを打った左打者は、12本塁打のアンソニー・リゾーだった。リゾーは、2022年の32本塁打を含め、シーズン30本塁打以上を5度記録しているが、すでに34歳だ。今シーズンの出塁率.328とOPS.706は、ここ10年で最も低かった。
一方、同じ左打者のソトは、25歳になったばかり。今シーズンは、出塁率.410と35本塁打を記録した。2018年のメジャーデビュー以来、シーズン出塁率は.400を下回ったことがない。本拠地がペトコ・パークからヤンキー・スタジアムに変われば、ホームランはさらに増える可能性もある。スタットキャストのパーク・ファクターによると、左打者のホームラン指数(2021~23年)は、ペトコ・パークの84に対し、ヤンキー・スタジアムは123だ。
今オフのFA市場には、こちらも左のスラッガーである2人、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)とコディ・ベリンジャー(シカゴ・カブス)が出る。ベリンジャーは、年俸2500万ドル(解約金500万ドル)の相互オプションを破棄するだろう。大谷は29歳、ベリンジャーは28歳だ。
ただ、ヤンキースのDHには、ジャンカルロ・スタントンがいる。ここ2シーズンとも出場110試合以下にとどまったように、故障が少なくない上、来月で34歳とはいえ、凄まじいパワーは健在だ。また、スタントンの契約は、来シーズン以降、4年1億2800万ドルが残っている。
大谷と違い、ベリンジャーなら、ポジションは問題にならない。外野と一塁を守ることができる。けれども、2021~22年は大不振に見舞われた。コンスタントなパフォーマンスという点からすると、ソトには及ばない。
ソトは、来シーズン終了後にFAとなる。ヤンキースがソトを手に入れるシナリオには、今オフあるいは来シーズン中の延長契約も含まれていると思われる。
パドレスがソトを手放すかどうかは、まだわからないものの、マルティノの記事には、パドレスとヤンキースの両球団以外のエグゼクティブが「正当な取り引き」ならあり得ると語った、と書いてある。先月下旬には、サンディエゴ・ユニオン-トリビューンのケビン・エイシーが、パドレスは年俸総額を減らすつもりでいる、と報じており、ソトを放出する可能性があることを窺わせる。