大谷翔平、リーグ1位タイとなる7本目の三塁打。本塁打王と三塁打王を同時獲得した3選手は全員殿堂入り
本塁打王争いで、アメリカン・リーグのトップを走るブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)とサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)を1本差で追う大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)は、9月25日(日本時間26日)のシアトル・マリナーズ戦で、本塁打こそ出なかったが、2本の二塁打を放って、14対1での勝利に貢献した。
初回の1打席目に先制のタイムリー三塁打を放った大谷は、3回裏の第2打席でもタイムリー三塁打を打った。2打席連続の三塁打で、今季の三塁打数は7本。これは、アキル・バドゥー(デトロイト・タイガース)と並ぶア・リーグ・トップタイ。
メジャー史上4人目となるホームラン王と三塁打王の同時受賞が現実味を帯びてきた。
ホームラン王のライバル、ゲレーロは三冠王の可能性を残しているが、ホームラン王と三冠王の同時受賞は、三冠王よりもレアな記録。過去に三冠王は16選手が合計18度達成しているが、本塁打王と三塁打王の同時受賞は過去に3度しか例がない。
1955年にアメリカン・リーグではミッキー・マントル(ニューヨーク・ヤンキース)が37本塁打、11三塁打を放ち両部門でリーグのトップに輝くと、ナショナル・リーグでもウィリー・メイズが51本塁打、13三塁打でリーグ1位に。MLB史上初の本塁打王と三塁打王の同時受賞は、1955年に両リーグで誕生した。
そして、3人目が1978年に46本塁打、15三塁打を放ったジム・ライス(ボストン・レッドソックス)。
マントル、メイズ、ライスの3選手全員が引退後に野球殿堂入りを果たしており、殿堂入り率は100%。三冠王達成者は、まだ現役を続けているミゲル・カブレラ(タイガース)以外にも、1800年代後半に達成したポール・ハインズとティップ・オニール、そして1912年に達成したヘイニー・ジマーマンの3選手は殿堂に入っていない。
また、大谷は今季ここまで24盗塁を記録しているが、シーズン45本塁打、20盗塁、6三塁打をクリアしたのは、55年のメイズ以来となる66年ぶりの快挙。この年のメイズは24盗塁だったので、大谷が盗塁数を25に伸ばせば、MLB史上初となる45本塁打、25盗塁、5三塁打をクリアした選手となる。