【札幌市中央区&北区】札駅の駅そばを食べ歩く。いずれもうまい!
暖かくなって来たと思ったら、まさかのレイニーシーズン突入でなんだか寒さが戻ってきた最近の札幌。これじゃ今年はリラ冷えどころか、寒の入りかと思ってしまうくらい。
特に定期的に東京と往来している私にしては、札幌駅のホームに降り立った瞬間、「う、寒い」と思うことも多いのです。新千歳空港の中や新千歳空港駅はまだ外気にさらされていないので、札幌駅で初めて、北海道だ!と実感することも多いのです。
寒い。イコール駅そばを食べたい。
ちょうど良い機会です。試してみましょう。と私は札幌駅ホームの立ち食いそばの実力を確かめたくなり、思い立ってその5.6番ホームにある、立ち食いそばスタンド「そば処 弁菜亭」に行きました!ここは初めてです。
外まで漂う美味しそうなツユの香り。たまりませんね。
先に並んでいた人は駅員さんかな?律儀に保温用のバッグを持って来て、それに持ち帰り用の容器を入れて行かれます。暖かいおそばの食べられる職場、良いですね!多分超常連さんなのでしょう。
私は食券機で、天玉そば(600円)を購入!私は通常オーダーするのは、かけか月見なのですが、なんとなく映えを意識して贅沢をして、最高級品であるこれにしてしまいました。というのは言い訳で、寒いとついつい天ぷら、欲しくなりますよねえ。
なんとも良心的な価格です!
オーダーをするとベテランさんが実に手際よく作ってくれます。さてと、私は早速ドアは解放されているけれども一応内部に設けられた立ち食いスタンドへ。
来た来た!早速赤い物体を投入してしまいます。だって寒いんだもん。
お!七味か!と思いきや一味!もし間違って七味だとしたら唐辛子以外の6つ(胡麻、陳皮、のり、麻の実、山椒、けしの実、生姜)が異常に少ないのか。いやいや真っ赤だから唐辛子一本の一味です!
脱線。七味と一味。
実は本州では、七味の方が一味より圧倒的に卓上に並んでいることが多いような気がします。温暖な気候のせいでしょうか?
実はこの日のランチは成田空港でとりました。私はコロナの間は国内ツアーのガイド兼添乗員と、もうひとつ成田空港の検疫のインバウンド対応スタッフ(アプリをダウンロードさせるため列が長くなる、あれです)としても勤務していたので(会社員経験がほとんどない私には驚きの連続でした)、うどん「杵屋麦丸」さんによく行きました。ここの美味しいうどんは私の定番ランチでした。
今回はいつも通り、ぶっかけ温玉を久々にオーダー。大根おろしとおぼろ昆布を乗せて、さらに無料の生姜、胡麻、揚げ玉、ネギを載せます。そして「七味」。優しくて旨味たっぷり!
昼は七味。夜は一味。
ところで先日、赤平に炭鉄港メシの取材のお仕事でガンガン鍋(味噌煮込みホルモン鍋定食)発祥のお店のひとつ、「松川」さんに行った時、テーブルには一味。
「うちはずっと一味で、七味は使わないわねえ。だって一味の方がパンチがあるから寒い時期の炭鉱労働者には良いでしょう」とのこと。
いや、おっしゃる通り。北海道の寒さには、唐辛子の旨さがストンとくる一味、いいですよね。そしてもうひとつ、北海道のそばや郷土料理は昆布などの旨味をふんだんに使っているため、元から料理に味がしっかりついているので、トッピングは唐辛子や山わさびなど、辛味を足すだけで十分なのかも知れません。閑話休題、話を戻しましょう。
さて、天玉そばのお味です。
うまい!
さすが長年支持されて来た、こなれた味。麺がしっかりしています。ツユもこんぶメインでカツオ?もかなり効いている北海道らしい旨味の多い味。
ネギが多いのが嬉しい。天ぷらにはごぼうが入っていて、あ、こりゃある意味王道の駅の天そばというか天ぷらがつゆに染みて柔らかくなるのも良し!サクサクよりはしっとりの天ぷら。うーんごぼうの香りがツユを進化させています!
そして卵がまた至福であるのはいうまでもありません!
うまい!泣けるほどうまい!完食!!!
寒空の下、鼻水を啜りながらこれを食べるといいだろうなあ!このホームは主に新千歳空港行きのエアポートが利用。
あれ?夕食にしては早くないか?成田でうどん食べたのと数時間しか空いてないじゃないか?いや実はそうなんです、ついつい美味しそうで。。。私の乗ってきたエアポートは札幌止まりなので、そのまま5番ホームから折り返し運転ですね。
これからも北海道を旅立つ前、あるいは降り立って寒い時に、ガツンと唐辛子を効かせて熱いそばをかきこんでみたい。うん今度からそうしよう。
完食の後、振り向くと、そこには。。。
あれ、デジャブか?いやいや良く見ると、形の違うスタンドが視界に飛び込みます。
ということで、隣のホーム7.8番線、旭川や道東、道北に向かう列車のお客さんを主に迎え撃つ、同じカラーだけど作りが違う「そば処 弁菜亭」のスタンドに行きました。2つあるわけですね。(注意/函館本線下り方面の特急は他のホームを使う場合も多いです)ええい、そばは低カロリーだし、朝ごはんは成田のうどんだったし、そもそも取材で食べるのだから仕方あるまい。
実はこちらのスタンドにはこの冬にAT(アドベンチャートラベル)の講師として釧路に行った時訪問済みなのですが、改めて訪問しました。お店のデザインや注文方法は先ほどのスタンドと同じですが、こちらの方は駅弁も売っている。さすが遠くに行くためのスタンド!
噂の名物。
ここではにしんそば(600円)を注文。これが気になっていたのです。
来ました、身欠きにしん、でかい!
そして食べると、甘い!これはもしかして函館のみかどさんのものかしら?うまい!うまい!多分最強のにしんそば。泣きそうにうまい!先ほどのスタンドの天玉がガツンと「行ってらっしゃい東京へ!」というような積極的な味なのに対して、こちらはおそらく七味(でもやはり唐辛子多いから一味?いずれにしてもさっきのスタンドと違う気がする)と身欠きにしんの甘さと旨味でふくよかな一杯です!まるで遠くまでリラックスしていきなよー、と言われている感じ。
こちらも完食!
私は結構仕事でもプライベートでも出身高校のある第二の故郷、函館に行くことが多いのですが、函館行きの特急はこれらのスタンドのない3.4番線から出ることもありますので、是非これからはわざわざ一旦ホームを変えても、立ち食いそばから旅行を始めたいなと思いました。
さらに。
ところで。これは別な日に食べたものですが、もう一件の駅そばとも言える改札内、ホーム下の「蕎麦紀行」さんのぶっかけアスパラ天そば、こちらも最強(暖かいアスパラそばもあります)!この時は洞爺産の甘いアスパラと香ばしい天ぷらの風味が絶妙!少し高級な季節限定の駅そば。昨年も記事にしましたが、もうアスパラガスの季節ですね。こちらは国稀のワンカップと合わせて、日々のお疲れを癒すには絶好ではないでしょうか?
駅そばで旅情を感じる。
鉄道は1930年台の御茶ノ水駅の有名な伊藤滋氏(戦後の民衆駅デザインも彼が先導)もモダニズムデザインを皮切りとして、待合室を持たない効率化が進められ、駅中に人が滞留しない仕掛けを使って来ました。
鉄道好きとして時にはそれが旅情を失いかねないかとも危惧をしました。しかしそれであるならばもう一歩効率化を推し進めて、駅の中の数分の待ち時間にさっと駅そばを食べてみるのも良いかもです。食事が手軽に済みますし、なんとなく日々の通勤が旅情に染まるかもしれません!
■札幌駅■
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札幌駅立売商会(弁菜亭)の情報は、こちら。
蕎麦紀行の情報は、こちら。