“タイパ”時代にノックレスのシャープペンで集中力持続。シリーズ最新作「orenzAT」登場!
シャープペンにとって、ノックは必須の動作でした。
そのノックなし(正確には最初の1回ほど)で書き続けられるぺんてるのorenzシリーズは、登場以来、とくにシャープペンを勉強の最前線で酷使する中高生を中心に熱狂的に支持されてきました。
彼らにとっては、書くこと、考えること、問題を解くことに集中するのに、ノックする手間すらももったいないと言うことなのでしょう。
確かに、メインの筆記具がシャープペンであるのなら、ノックなしでずっと書き続けられるのは、勉強に集中するのに絶大な効果がありそうです。肝心なときに芯のノックをしなければならない。そういうストレスから解放されることを意味するからです。
こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。
今回は、ぺんてるが新発表したオレンズシリーズ最新作「orenzAT」のファーストインプレッションです。この1月18日に六本木文喫で行われた発表会の情報をもとにお伝えしていきます。
orenzテクノロジーをより普及させる
今回のorenzATの特筆すべき点は、orenzテクノロジーの樹脂パーツによる実現です。外観は前作を踏襲しつつ、新造されているそうです。また、ラバーと金属を合わせたデュアルグリップを採用。そのことで、安定感を持ちながらも、スムースな書きごこちを実現しています。この書きごこちの点については、発表会での印象です。発表会では、同時に新しい芯「ぺんてるAin」も発表され、orenzATの試筆用にも入っていました。その組み合わせを使った限りでは、重厚感がありつつもなめらかという印象でした。この新しい芯「ぺんてるAin」については別にレポートしようと思います。
2014年に初登場した同社の「オレンズ」ブランドのシャープペン。そのフラッグシップたる前作「orenznero(オレンズネロ)」では、ノックなしの芯繰り出し機構は金属パーツでした。それゆえ加工・製造に時間がかかり、またやや高い価格帯(税込み3300円)の商品ではあったのです。もちろん、フラッグシップモデルの名に恥じない、高級な外観や所有欲を満たす質感はそれを補ってあまりあるものではありました。ただし、文房具のファンの方なら覚えておられるとおり、発売直後は入手性、つまり買いやすさという点での困難があったのも事実です。
自動芯出し機構をこれからのスタンダードに
今回のオレンズATはこの点を改善。具体的には、自動の芯出しを可能にするボールチャックの機構を樹脂性にしました。そのことで、量産性を高め、また価格を抑えることに成功しているのです。今回の「orenzAT」の価格は、税込み2200円。フラッグシップモデルの2/3の価格になりました。
この量産性を高める方向性は、自動芯出し機構を今後のシャープペンの標準にしたいというぺんてるの思いがあるそうです。
シックな軸の色調で集中力を邪魔しない
ボディの質感は、黒一色のorenzneroのそれとはややことなり、シックなトーン。4色のどれもやや抑えめな色調、マットで暗いトーンです。これは、制服とかネクタイのような感じをイメージしたとのことです。軸の色はダークレッド、ダークブルー、グレー、シルバーの4色展開です。
デュアルグリップにも注目
グリップ部は、ラバーと金属を組み合わせたデュアルグリップを採用。これは、同社の「スマッシュ」などでもおなじみの意匠でしょう。orenzATでは、さらに2面ゴムを採用。金属の軸のエッジ面にあわせてラバーも山形になっています。そのことで、orenzシリーズのアイデンティティたる12角ボディを表現しているわけです。
使い方をおさらい
文房具ファンならばorenzの使い方の作法については、よくご存じかと思いますが、おさらいしておきましょう。まず使い始めは、1回ノック。するとペンの先端からパイプが出てきます。この状態でそのまま芯を出さずに書き始めましょう。
残り芯が少なくなると、パイプがひっこむようになります。この状態になったら数回ノックして短くなった残りの芯を捨てましょう。
また、使用し終わったら、ノックしながら先端を押します。そしてパイプを本体部分に収納します。
また使い始めるときには、先ほどの手順を最初からやりましょう。
orenzATは、2023年1月24日(火)より、全国の文具取扱店にて順次発売開始されます。
自動芯出し機構を樹脂性にしつつ、フラッグシップモデルのテイストや、人気シャープペン「スマッシュ」との類縁性も感じさせるシリーズ最新作orenzAT。これは使うのがとても楽しみです。
※ 商品提供:ぺんてる株式会社