【神奈川県鎌倉市】大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主要人物、和田義盛一族が眠る和田塚で感じる秋
ここのところ気持ちの良い秋晴れが続いていますね。散歩していると秋の花が増えていることに気づかされます。
鎌倉の寺社仏閣でもいろんな種類の花に出会いますが、今回紹介したいのは和田塚の彼岸花です。
■和田塚の紹介
和田塚は、江ノ電鎌倉駅のとなり、和田塚駅のすぐそばにあります。駅を背に海に向かって左側。石段に囲まれて一段高くなっているので一見素通りしてしまいそうですが、いまはNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の地域興しで「和田義盛ゆかりの地」と書かれた旗が立てられているので気づくでしょう。
その一角、大きな木のふもとに、毎年この時期ひっそりと彼岸花が咲き誇っています。
数は決して多くありませんが、どこか寂し気で哀愁漂うその姿にいつも心奪われます。
真っ赤に存在を主張する艶やかな花ですが、実は毒を持っているそうなので、触らないように気を付けましょう。
そんな彼岸花が見つめる先には数基のお墓がありました。この場所は和田義盛一族の終焉の地とされています。
■和田義盛とは
和田義盛は、鎌倉幕府の軍事面で武士を統率する「侍所」の初代別当となり、源頼朝の信頼も厚かった人物。頼朝亡き後も宿老13人の一人として力を発揮し、いま大河ドラマでは3代将軍の源実朝を温かく支えていますよね。
和田塚に建てられた「社団法人 由比ヶ浜青年会」の説明看板によると
「和田義盛は1213年、鎌倉幕府の内部抗争による北条義時との武力衝突で敗れ、和田一族敗死の屍を埋葬した塚として今日まで伝承されている」
と書かれています。
この武力衝突が「和田合戦」と言われるもの。和田塚に近い由比ガ浜一帯が主戦場となっていたそうで、明治時代の道路工事で多くの人骨が発掘されたことが伝えられています。
北条氏と争った和田一族が静かに眠る和田塚。毎年秋のお彼岸の時期になると、その供養のように赤く彩る彼岸花。今年も静かに手を合わせてきました。
和田合戦が大河ドラマでどのように描かれるのか、楽しみです。
【詳細】
和田塚
住所:鎌倉市由比ガ浜3丁目周辺
アクセス:江ノ電和田塚駅徒歩1分 JR鎌倉駅から徒歩15分