台湾WLでホークス増田珠、田浦文丸が健闘中。だが、苦戦のウエスタン選抜
台湾でウィンターリーグ開催中
若手育成を目的としている「2018アジアウィンターベースボールリーグ」が、今年も台湾で行われている。
NPBのイースタン、ウエスタンの各選抜チーム、日本の社会人野球選抜、韓国プロ(KBO)混合チーム、台湾プロ選抜チームの計5チームが参加。今月24日に開幕し、レギュラーシーズンは12月13日まで開催される。その後、プレーオフが2日間行われ、優勝決定戦は12月16日に実施される予定だ。
8人の若鷹が参加
ホークスからは椎野新投手、田浦文丸投手、渡邉雄大投手、谷川原健太選手、三森大貴選手、増田珠選手、大本将吾選手、田城飛翔選手の計8名が参加している。また、ウエスタン選抜は関川浩一監督(今季までホークス3軍監督、来季は1軍打撃コーチ)が率い、入来祐作投手コーチ、山川周一コンディショニング担当もチーム首脳陣として参加している。
まだ開幕して間もないが、ホークス勢の所属するウエスタン選抜は苦戦を強いられているようだ。4試合を戦って2敗2分と未勝利なのだ。
28日は同じく未勝利の韓国プロ混合チームと対戦。1勝目をかけて臨み、9回表まで4対2とリードしていたが、最終回に追いつかれてしまい4対4で引き分け。悔やまれる試合となってしまった。
プレーオフには4位までが進出する。つまり振り落とされるのは1チームのみ。貴重な実戦経験の場を得るためだけでなく、プロのプライドもかけて最下位だけは免れなければならない。
増田と田浦の活躍が光る
苦戦続きのウエスタン選抜だが、若鷹の中には健闘を見せている選手もいる。特に2018年シーズンが高卒1年目だった投打の2人だ。
まず増田珠が4試合で打率.364(11打数4安打)、2打点をマークしている。24日の開幕戦では4番打者を任されるなどチームの主軸としても期待されている。プロ1年目は3軍が主戦場だったが、アマ時代に未経験の内野手として守備に奮闘しながらも打率3割を残す打撃センスの高さを見せた。「いつかは毎年3割を打つ打者になって、通算2000本安打を達成したい」と大志を抱く若き右打者。次代のホークスを担う逸材だけに、上々の滑り出しである。
投手では田浦文丸が3試合に投げて4イニングを無失点と完ぺきな投球を見せている。与えた走者は四球1つのみで、被安打は0だ。「魔球」と呼ばれる独特なチェンジアップを操る左腕は、シーズン中は故障に苦しむ時期こそあったが、制球力もなかなかで安定感ある投球を披露していた。直球も140キロ台をマークしており、来季1軍デビューを果たしても不思議でない実力の持ち主だ。
ウエスタン選抜は29日、イースタン選抜とナイターで対戦する。NPBを土俵に戦う者同士の好ゲームに期待したい。
また、ここまでのホークス勢の成績は以下のとおりだ。
【投手】
・椎野新 1試合0勝0敗、防御率1.80
CSファイナルで登板。台湾では24日初戦に”開幕投手”を任された。
・渡邉雄大 2試合0勝0敗、防御率0.00
左サイドの変則フォームが持ち味。中継ぎで活路を見出す。
・田浦文丸 3試合0勝0敗、防御率0.00
【野手】
・谷川原健太 4試合、打率.333(9-3)、0本塁打、0打点
本職は捕手だが、台湾では内野手としても出場。
・三森大貴 4試合、打率.200(10-2)、0本塁打、1打点、2盗塁
新任のホークス新井2軍打撃コーチから教わった打法を試している。
・大本将吾 4試合、打率.286(7-2)、0本塁打、2打点
大型選手でスラッガーとして期待。
・田城飛翔 3試合、打率.167(6-1)、0本塁打、0打点
三拍子そろった外野手。光る打撃センスをさらに磨きたい。
・増田珠 4試合、打率.364(11-4)、0本塁打、2打点
※写真は筆者撮影