人参は「弱火で茹でないで下さい!」料理人が必死の呼びかけ【そのワケとは?】
こんにちは、料理人のぱぷちゃんです!
いきなりですが、皆さんは「人参」好きですか?
その鮮やかなオレンジ色と甘みが特徴の人参は、どんな料理にも彩りを加えてくれる万能野菜ですよね!そんな魅力的な人参について、先日「Instagram」のフォロワーの方からこんな質問が届いていました。
『人参を茹でても、まるで生みたいに硬いままなんです』
この質問を聞いて、『あ、私も!』と思った方はいませんか?
今回は、国家資格の調理師免許を持つ私が、その原因と解決方法を詳しく解説していきます。気になった方や、『私も同じ悩みを抱えていた!』という方は、ぜひ最後までお付き合いください!
今回の目次
- 原因は「ペクチン」にある
- 人参は弱火で茹でない!
- 蓋を使用する
- まとめ
原因は「ペクチン」にある
一体なぜ、茹でても茹でても人参が硬いままなのでしょうか?
その答えは、人参に含まれる「ペクチン」という成分にあります。
ペクチンとは、植物の細胞壁を構成する食物繊維の一種で、野菜にしっかりとした形と食感を与える役割を果たしています。
実は、人参を茹でるとき、60~70度の弱火が続くと、ペクチンの性質で硬くなってしまうことがあります。
人参は弱火で茹でない!
そのため、人参を茹でる際は弱火を使わないようにしましょう!
弱火だと、鍋の中の温度がペクチンが硬化しやすい温度帯にとどまり、人参が硬いまま仕上がってしまいます。
茹でる際は「強火」で!!
人参は根菜類なので、基本的には「水から茹でる」のが正しい方法ですが、ポイントは水が沸騰した後の火加減にあります。
強火でしっかりと沸騰をキープしながら茹でることで、ペクチンが硬化する温度帯を一気に通り抜け、人参が柔らかく仕上がります!
具体的にいうと…人参を柔らかくするためには、ペクチンが硬化する温度帯(60~70度)を避け、85~95度の温度をキープして茹でるのがポイントです。
蓋を使用する
先ほど、85~95度の温度をキープすると言いましたが、これを効率よく実現するためには、鍋に蓋を使用することがオススメです!
蓋を使うことで鍋の中の熱が逃げにくくなり、水温を安定させることができます
また、沸騰を持続させるのに余計な火力を使う必要がなくなり、調理がスムーズになります!
まとめ
- 人参が硬いままになる原因は、ペクチンが硬化する60~70度の温度帯にある。
- 人参を茹でる際は弱火ではなく、沸騰をキープできる強火を使うことがポイント。
- 茹でる温度は85~95度を目安にし、ペクチンが硬化する温度帯を避ける。
- 鍋に蓋をすることで熱が逃げにくくなり、水温を安定させることができる。