ヨーグルトの「水分は捨てないで下さい!」料理人が必死の呼びかけ【そのワケとは?】
こんにちは、料理人のぱぷちゃんです!
皆さん、「ヨーグルト」は好きですか?
朝食やおやつに、毎日食べているという方も多いのではないでしょうか。私もヨーグルトが大好きで、果物を入れてデザートとして楽しむことがよくあります。
そんなヨーグルトですが、食べるときにふたを開けると「水分」が浮いていること、ありませんか?
これを聞いて、多くの方が『あ〜それね!』と思い当たるのではないでしょうか?でも、その『水分の正体を知っていますか?』と聞かれると、意外と答えられない方も多いかもしれません。
今回は、国家資格である“調理師免許”を持つ私が、ヨーグルトの表面に浮かぶ「水分の正体」と「捨てない方が良い理由」について、詳しく解説したいと思います。
ヨーグルトが好きな方は、ぜひ最後までお付き合いください!
今回の目次
- ヨーグルトから出る水分の正体
- ホエイは、なんで出てくるの?
- ホエイが出にくい保存方法
- まとめ
ヨーグルトから出る水分の正体
一体、この「水っぽい液体」の正体は何なのでしょうか?
回答:ホエイ(乳清)
そうです。この水分には、ちゃんとした名前があったのです!ちなみに、「ホエー」と表記されることもありますが、どちらも同じものを指しています。
ホエイには、水溶性の「タンパク質」や「ミネラル」、さらには「ビタミン」など、栄養がたっぷり含まれています!
この栄養価の高さこそ、ホエイを捨てずに活用した方が良い理由なのです!
ホエイは、なんで出てくるの?
このホエイは、なんで出てくるのでしょうか?
ホエイが出てくるのは、ヨーグルトの構造と振動や衝撃が原因です。
まず、ヨーグルトとは、牛乳のタンパク質(カゼイン)が乳酸菌の働きで固まってできたものです。
この固まりには、水溶性タンパク質である「アルブミン」や「グロブリン」も含まれています。発酵が進むにつれて、カゼインがさらに凝固・収縮し、その過程で固まりきらなかった水溶性タンパク質や水分が分離します。
この分離した液体こそが、「ホエイと呼ばれるものです!
さらに、ヨーグルトは振動や衝撃を受けることで、ホエイが分離しやすくなることもあります。
未開封の状態で蓋を開けたときにホエイが見られるのは、商品が運ばれる際の振動が原因の1つです。
ホエイが出にくい保存方法は?
ヨーグルトの構造上、ホエイの分離を完全に防ぐことはできませんが、保存方法を工夫することで、分離を抑えることは可能です!
どんな工夫かというと…「ドアポケットでの保管は避ける」です。
先述のように、ホエイは振動や衝撃を受けることで分離しやすくなります。冷蔵庫のドアポケットは、開け閉めのたびに振動が伝わりやすい場所です。
そのため、ヨーグルトを冷蔵庫に保存する際は、振動の少ない冷蔵庫の奥に置くことをオススメします!
まとめ
- ヨーグルトの表面に浮かぶ水分の正体は「ホエイ(乳清)」です。
- ホエイには、水溶性タンパク質やミネラル、ビタミンが含まれており、栄養価が高いです。
- 振動や衝撃がホエイの分離を引き起こします。
- ホエイを抑えるには、冷蔵庫のドアポケットを避け、冷蔵庫の奥で保管しましょう。