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大谷翔平は16試合で長打15本。シーズン100長打以上は過去15人、最多はベーブ・ルースの119本

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(中央)とハソン・キム Apr 12, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月12日、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、1打席目にホームラン、3打席目と4打席目に二塁打を打った。3打席目の打球は、三塁手とレフトを守る外野手の間に落ちた。

 ホームランはシーズン4本目、二塁打は9本目と10本目だ。三塁打はここまで1本。4月7日に記録した。ドジャースは、4月12日が開幕16試合目。大谷は、すべての試合に出場し、15本の長打を打っている。二塁打と長打は、どちらも、両リーグで最も多い。

 MLB.comのサラ・ラングスによると、そのチームの選手としてプレーした最初の16試合で15本の長打は、1901年以降の最多タイ。1901年のナップ・ラジョイ、1993年のフレッド・マグリフ、1998年のデビッド・セギー、2019年のボー・ビシェットに続き、今シーズンの大谷が5人目だという。

 1901年のラジョイと1998年のセギーは、今シーズンの大谷と同じく、その前のオフに移籍した。1993年のマグリフは、夏にサンディエゴ・パドレスからアトランタ・ブレーブスへ移り、ブレーブスでプレーした最初の16試合に、二塁打とホームランを7本ずつと三塁打を1本打った。2019年のビシェットは、7月のメジャーデビューから15試合で長打15本――二塁打11本とホームラン4本。16試合目は3打数0安打――だ。

 一方、シーズン100長打以上は、延べ15人が記録している。ちなみに、1901年のラジョイは76長打(48二塁打、14三塁打、14本塁打)、1993年のマグリフは68長打(29本、2本、37本)、1998年のセギーは56長打(36本、1本、19本)、2019年のビシェットは46試合で29長打(18本、0本、11本)だ。

 シーズン100長打以上の15人が、シーズン全体と最初の16試合に記録した本数は、以下のとおり。

筆者作成
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 彼らのなかで、最初の16試合の長打は、13本の2人、1921年のベーブ・ルースと1927年のルー・ゲーリッグが最も多い。彼らのシーズン119長打と117長打は、歴代1位と2位に位置する。シーズン110長打以上は、この2人しかいない。

 もっとも、ラングスの書き方から窺えるように、シーズン最初の16試合における長打は、15本が最多ではない。例えば、もっと多い選手が他にいるかもしれないが、1997年のラリー・ウォーカーは、最初の16試合に16本の長打を打っている。内訳は、二塁打が6本、三塁打が1本、ホームランは9本だ。シーズン全体の本数は、それぞれ、46本、4本、49本。100長打まで、あと1本に迫った。

 なお、大谷のシーズン長打は、2021年の80本(26本、8本、46本)が最も多い。2022年は70本(30本、6本、34本)、2023年は78本(26本、8本、44本)だ。また、過去6シーズン中、最初の16試合の長打が二桁に達したのは、2021年だけ。二塁打3本と三塁打2本に、ホームラン5本を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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