全チームの開幕投手が出揃った。11チームは前年と同じ投手だが、約３分の２に当たる19チームは、前年と異なる投手が投げる。

　19人のうち、ジャスティン・バーランダー（ヒューストン・アストロズ）は３年連続10度目だが、2004年のプロ入り（翌年のメジャーデビュー）から昨年の夏までは、デトロイト・タイガースにいた。ジェームズ・シールズ（シカゴ・ホワイトソックス）は４チーム目。これまで、タンパベイ・レイズ（４度）、カンザスシティ・ロイヤルズ（２度）、サンディエゴ・パドレス（１度）で開幕投手を務めた。

　開幕戦の先発マウンドに初めて立つのは13人。24歳のルイス・セベリーノ（ニューヨーク・ヤンキース）は、経験者を含めた30人のなかでも最も若い。アーロン・ノラ（フィラデルフィア・フィリーズ）も24歳だが、セベリーノは1994年２月、ノラは1993年６月に生まれた。一方、Ｊ.Ａ.ハップ（トロント・ブルージェイズ）は35歳、クレイトン・リチャード（パドレス）は34歳にして、初の開幕投手に。ブルージェイズではマーカス・ストローマンが出遅れ、パドレスは人材不足の感が否めない。昨シーズン、リチャードの防御率はリーグ・ワースト２位の4.79だった。

　また、前年に初めて開幕投手を務めた12人のうち、２年連続となるのはダニー・ダフィー（ロイヤルズ）ら５人。他の７人中、４人は今シーズンも同じチームにいるが、３人は違うチームへ移った。ホゼ・キンターナはホワイトソックスからシカゴ・カブスへ。ダルビッシュ有はテキサス・レンジャーズからロサンゼルス・ドジャースを経てカブスへ。ゲリット・コールはピッツバーグ・パイレーツからアストロズへ。これらの移籍により、カブスとアストロズには、前年の開幕投手が３人ずつ揃った。カブスはキンターナとダルビッシュにジョン・レスター、アストロズはバーランダーとコールにダラス・カイクルを擁する。

　今シーズンは半世紀ぶりの一斉開幕。３月29日に15試合が行われる。予定どおりに試合が始まれば、ホゼ・ウレーニャ（マイアミ・マーリンズ）が最初にマウンドに上がり、イアン・ハップ（カブス）に初球を投じる。