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【オリンピック・アイスホッケー】冬季五輪はダメでも、夏季五輪ならNHL選手は出場できた !?

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
NHLのゲーリー・ベットマンコミッショナー(写真:ロイター/アフロ)

当サイトで紹介したとおり、NHLは「ピョンチャン オリンピック」開催時にレギュラーシーズンを中断する「オリンピックブレイク」を設けないことを決めました。

世界中のアイスホッケーファンだけでなく、各国のスター選手からも嘆きの声が聞かれた発表のあと、昨夜(現地時間)カナダの放送局の番組に電話出演した NHLの ゲーリー・ベットマンコミッショナーは、

「夏季オリンピックでのアイスホッケー競技開催」

の話が行われたことを明らかにしました

▼夏のオリンピックでの開催を提案

ベッドマン コミッショナーは、オリンピックブレイクを設けて選手を出場させることによるチームの損失を、あらためて話した一方で、国際オリンピック委員会や、国際アイスホッケー連盟に対して、「夏季オリンピックでのアイスホッケー競技開催を提案した」と公言。

「レギュラーシーズンに影響を与えることなく、選手たちが出場できる」と打診したものの、残念ながら受け入れられなかったそうです。

さらに続いてベッドマン コミッショナーは、「おそらく冬季オリンピックに於いて、アイスホッケーほどの集客と収入を見込める競技は見当たらないので、夏季オリンピックへ移行させたくなかったのだろう」と話しました。

▼再交渉はしない

提案が受け入れられなかった話に続いてベッドマン コミッショナーは、「NHLに加盟するチームは(オリンピックブレイクを設けて選手を派遣することを)望んでいないのだから、再交渉をするつもりはない」と、今後の歩み寄りの可能性を否定。

1998年の長野オリンピックを皮切りに、2014年のソチまで5大会にわたって、「のべ699人」の現役NHLプレーヤーが、金メダルを争った歩みに、ピリオドが打たれてしまうのは確実な様相です。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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