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”爆弾低気圧”のあとは強烈寒波が襲来へ、わずか2日で20度も上空の気温が急降下

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
上空の気温の予想(ウェザーマップ)

”爆弾低気圧”通過後、西回りで強烈寒波襲来へ

予想天気図と上空の暖気と寒気(ウェザーマップ)
予想天気図と上空の暖気と寒気(ウェザーマップ)

きょう15日(月)は、日本列島を挟み込むように二つの低気圧が通過中で、特に警戒を要するのが本州の南岸を北東方向に進んでいる低気圧です。

この低気圧の影響で、けさは東海から関東で雨脚が強まっており、これから今夜にかけて東北太平洋側でも大雨となるおそれがあります。大きな地震のあった関東や東北では、土砂災害やなだれなどの二次災害に、十分な注意、警戒が必要です。

そしてこの低気圧に向かって上空には南から暖かな空気(暑い空気)が流れ込んでいますが、あす16日(火)以降は一転、大陸に控えている強烈な寒気が西日本周りで日本列島に襲来する見込みです。

ここでタイトル画像をご覧ください。

これは上空約1500メートルの気温の予想を示したもので、赤が濃いほど平年より高く、青が濃いほど平年より低くなります。

きょう15日(月)は日本列島赤一色で、平年より10度前後も高くなっていますが、あす16日(火)にはほぼ平年並みとなり、あさって17日(水)になると、今度は一転、西日本から青一色となり、平年より10度前後も低い所が出てくる予想です。

わずか2日で西日本や東日本を中心に、上空の気温は20度前後も下がる予想で、地上でも春本番の暖かさから一転し、真冬の寒さ、しかも極寒と呼べるような寒さに逆戻りとなる所も多くなるでしょう。

今週は激しすぎる気温の変化にも十分な注意、警戒が必要です。

西日本回りではこの冬最強クラスの寒波襲来か

この冬の西回り寒波の解析(ウェザーマップ)
この冬の西回り寒波の解析(ウェザーマップ)

この冬、日本列島には数多くの寒波が襲来していますが、上空約1500メートル付近の寒気の強さに注目すると、西日本周りで-12度以下の強烈寒気が流れ込んできたのは上図の3回だけです。

この内最も強かったのが年明けの1月8日頃に流れ込んだ寒気で、記録的に強い-15度ラインが到達しています。

今週流れ込んでくる寒気は-12度ラインが西日本をほぼすっぽりと覆う他、-15度ラインもかかる可能性があることを考えると、西日本周りでやってくる寒波としてはこの冬最強クラスとも呼べるような強さとなります。

春本番から真冬へ、激しすぎる気温の急降下

ウェザーマップ発表の週間予報
ウェザーマップ発表の週間予報

ウェザーマップが発表した最新の週間予報では、きょう15日(月)も関東から九州では15度から20度くらいまで上がり、特に天気が回復し、日差しの戻る西日本では週末に引き続き20度以上の所も多く、シャツ1枚で過ごせるような所もあるでしょう。

ところが、上空寒気が襲来するあさって17日(水)になると、一転、真冬の厳しい寒さに見舞われ、大阪や広島、福岡などでも最高気温が5度程度となりそうで、春本番から極寒へと様変わりするでしょう。

寒さがワンテンポ遅れる東京でも18日(木)は真冬の寒さとなり、朝は1月31日以来の氷点下が予想されています。

大きな地震のあった仙台や福島では、きょうの大雨から一転、雪が舞い、日本海側は広い範囲で大雪や吹雪に見舞われるおそれがあります。

気象庁からは”爆弾低気圧”や寒波に関する情報が出されています。

今週は”爆弾低気圧”の荒天のあと、激しすぎる気温の急降下にくれぐれもご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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