3つの熱帯低気圧が発生中 日本への影響は?
台風17号が発生へ
タイトル画像にあるように、現在、日本の南方海上、赤い丸の中には3つの熱帯低気圧が発生しています。
このうち、一番左側(西側)の熱帯低気圧は、今後24時間以内に台風へ変わる見込みとの情報が気象庁から発表されており、もし発生すれば、先週日本の南から東海上を通過した台風16号に次ぐ、台風17号ということになります。
ただ上図の予報円をみても分かる通り、この台風は南シナ海を西進し、ベトナム方面を指向する予想ですから、発生したとしても日本付近への影響はほとんどありません。
一方、フィリピンの東海上に、きょう7日(木)、相次いで2つの熱帯低気圧が発生しました。今後はこれらの2つが別々に発達するのか、あるいはどちらかに吸収されるように1つにまとまって発達するのかなどはまだ難しいところですが、現在の計算上では、週末から週明けにかけて、1つにまとまるようにフィリピンの東から沖縄の南を指向するような計算が多くを占めています。
さらにタイトル画像にある一番右側(東側)の黄色い丸の中の雲域も、将来的には、その動向が気になるところです。
沖縄の南から中国大陸へ?
日本の気象庁が発表しているアンサンブル予報によると、数十ある計算の多くがフィリピンの東海上の熱帯低気圧を発達させながら沖縄の南付近まで北上させています。
上図がアンサンブル予報の一部を抜粋したもので、週明け11日(月)午前9時の予想ですが、熱帯低気圧とみられるLマークがフィリピンの東付近に予想されており、その位置は非常に良く揃っている状態です。
ただ、台風の勢力となるか、あるいは熱帯低気圧のままなのかなどの勢力予想はまだかなりばらついており、勢力を強めるほど、また北寄りに進むほど、沖縄方面へも影響するおそれがあるため、注意が必要です。
亜熱帯高気圧がブロックか
熱帯低気圧(あるいは台風)はフィリピンの東付近から西寄りに進み、中国大陸方面を指向する可能性が高いとみられます。
これは本州付近から沖縄方面で、引き続き、亜熱帯高気圧(太平洋高気圧)の勢力が強く、台風を西へ西へ追いやるような形となるためです。
ただ2つの熱帯低気圧のうち、東側にある熱帯低気圧が主力で発達するようだと、東寄りをやや大回りで北上してくる可能性もあり、そうなると沖縄方面にかなり接近しつつ、台湾方面へ向かう可能性もあるため、沖縄方面への影響が大きくなるかもしれません。
さらに計算変わりし、高気圧の勢力が弱まることなども否定はできないため、今後も熱帯低気圧や太平洋高気圧の動向を注視せねばなりません。