2024年にKDDIが衛星とスマホの直接通信を実現。他社はどう対抗する? 石川 温の「スマホ業界新聞
--------------------------------------------------------------------------------------
石川 温の「スマホ業界新聞」
2023/09/03(vol.530)
--------------------------------------------------------------------------------------
《目次》
1.KDDIがスペースXと「スマホと衛星の直接通信」を2024年に実現
----残り3キャリアはどのように「直接通信」に対抗していくのか
2. ソニーが6.1インチ「Xperia 5 V」を発表
----「Xperia 1のコンパクト版」から「若者狙い」にシフト
3.民事再生のFCNTにレノボがスポンサーに名乗り
----日本の企業やブランドが続々と中国企業の傘下に
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
--------------------------------------------------------------------------------------
1.KDDIがスペースXと「スマホと衛星の直接通信」を2024年に実現
----残り3キャリアはどのように「直接通信」に対抗していくのか
------------------------------------------------------------------------------------------
KDDIは8月30日、スペースXと共同記者会見を開催。2024年中にスマートフォンと衛星との直接通信を開始すると発表した。これにより、現在は人口カバー率で全国99.9%で通信サービスを提供しているが、衛星との直接通信で事実上、全国100%、離島や山間部、海上などでもスマートフォンが使えるようになる。しかも、新たに「衛星通信対応のスマートフォン」を購入する必要はなく、すでに所有しているスマートフォンで利用できるというのが売りだ。
スペースXでは、2022年にT-Mobileとスマホとの直接通信を行うとアナウンスしていたが、KDDIからもようやく発表されたことになる。スペースXでは、すでにアメリカ、日本だけでなく、カナダやニュージーランド、オーストラリア、スイスでも同様のサービスを提供するとしている。
「スペースモバイル計画」として、いち早く衛星によって、全国100%のエリア化を実現しようとしていた楽天モバイルはKDDIに先を越された格好だ。楽天モバイルはこの9月にも北海道で実証実験をするとイベントで明らかにしていたこともあり、KDDIがいち早く、発表し、話題をかっさらってしまった感がある。
ただ、楽天モバイルが「スペースモバイル計画」を発表した当初、業界関係者の誰もが「地上にあるスマホと衛星が直接通信するなんて無理なのでは。そもそも電波が届かないのでは」と否定されていたが、いつの間にかアップル・iPhone 14で衛星に向けたSOSメッセージが送れるようになるなど、もはや「常識」にさえなってしまった。
この記事は有料です。
石川 温の「スマホ業界新聞」のバックナンバーをお申し込みください。
石川 温の「スマホ業界新聞」のバックナンバー 2023年9月
税込550円(記事4本)
2023年9月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。