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今年最強のスーパー台風15号が小笠原から日本の東へ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風15号の雲(ウェザーマップ)

今年最強の台風15号

台風15号の予報円(ウェザーマップ)
台風15号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風予報円(気象庁発表)

台風15号は、昨夜11日(水)午後9時、今年最強の台風へ発達し、北緯20度を越えて、北上を続けています。きょう12日(木)午後3時現在、中心気圧900hPa、最大風速60メートル、最大瞬間風速85メートルという、とてつもない勢力となっています。

今年、猛烈な台風が発生したのは、台風2号、台風9号に続き、今回の台風15号で、3個目となりますが、最大風速が60メートルに達したのは、台風2号と台風15号の2個のみで、台風15号は今年最強の台風へ発達している状況です。(猛烈な台風の定義は最大風速54メートル以上

ちなみにアメリカ・ハワイのJTWC(合同台風警報センター)の発表によると、きょう12日(木)午後3時現在、中心付近の最大風速(1分平均)は155KTSで約80メートル、最大瞬間風速は190KTSで約100メートルのスーパー台風となっています。最大瞬間風速が約100メートルというのは、まさに強力な竜巻に匹敵し、鉄骨づくりでもペシャンコ、列車が吹き飛ばされ、自動車は何十メートルも空中飛行するというような烈風と定義されています。

台風15号は、北緯20度を越え、徐々に東寄りに転向をし始めています。今後は猛烈な勢力を維持しつつも、北東方向へ進むため、小笠原諸島が暴風域に入るおそれはほとんどありませんが、強風や高波などに十分な注意が必要です。

小笠原諸島は、強い風を伴った荒天に

父島の時系列予報(気象庁発表)
父島の時系列予報(気象庁発表)

小笠原諸島は暴風域には入らないものの、まもなく強風域に入る予想です。父島の時系列予報をみると、台風15号が近づくあす13日(金)未明から昼前にかけて、北東の風が平均20メートル以上に達する予想で、雷を伴った強い雨が降るおそれもあります。強風や強雨に要注意です。

高波にも警戒を

波の高さの予想(ウェザーマップ)
波の高さの予想(ウェザーマップ)

また小笠原諸島では、波も高くなり、上図のように6メートル以上の大しけゾーンがあす13日(金)日中にかけて、かかり続けるでしょう。すでに波浪警報が発表されていますので、高波に十分な警戒が必要です。(小笠原諸島の防災情報

関東など、東日本や西日本の太平洋側でも、台風からのうねりが届く予想となっていて、秋晴れで風が弱い所でも、海のレジャーは、十分ご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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