26歳になられた佳子さまの人生観とは?1994年生まれの著名人から分析
■人生を俯瞰する時期
今日12月29日、秋篠宮家の次女・佳子さまが26歳のお誕生日を迎えられた。姉の眞子さまは、今、ご結婚問題がかまびすしく報じられ、世間の注目の的になっているものの、佳子さまの動静はコロナ禍の影響で公務に直接お出ましになられる機会が減り、ほとんど伝わって来ない一年だった。
26歳と言えば、一般にはこれから先の未来をどう展望するのか、大きな曲がり角の年齢と言ってもいいのではないか。就職して仕事にも慣れ、悩みやトラブルも一通り経験し、客観的に人生を俯瞰する時期とも重なる。
そこで26歳の佳子さまは、どのような人生観や価値観をお持ちなのか、これまで過ごされてきた時代と同世代を代表する著名人を分析し、迫ってみたいと思う。
■1994年生まれの特徴
佳子さまがお生まれになった1994年は、安達祐実さん主演のドラマ「家なき子」がヒットし、「同情するならカネをくれ」が流行語大賞になり、大江健三郎さんがノーベル文学賞を受賞した年でもある。翌年には、 阪神・淡路大震災が発生し、オウム真理教関連の事件で日本が混乱した年となった。
また、当時はバブル崩壊後の後遺症に悩まされ、日本経済は失われた20年の渦中に漂っていた。そうした時代背景のもとに生まれた若者たちは、どのような心を育ててきたのだろうか。
これまで300社以上の企業の顧問医を務め、さまざまな世代の価値観や精神構造の違いによる世代間ギャップを分析してきた、精神科医の医療法人社団平成医会「平成かぐらクリニック」院長・伊藤直氏に伺った。
「昭和生まれは、高度経済成長の時代を知る世代も多く、明日は今日より豊かになれると信じていました。しかし、1994年生まれの若者は、日本がどんどん疲弊する真っ只中を体験しています。いわば豊かな時代を知らない世代と言って良く、未来に夢や幻想を抱きにくいという特徴があるように思います」
■佳子さま世代の著名人
さらに伊藤氏が指摘するのは、この世代が「ゆとり世代」の真ん中に当たり、就職氷河期と呼ばれた時代に先輩たちが社会に出る大変さを見詰めてきた若者たちであることだ。伊藤氏によれば、この世代は一般的に会社などでは「ストレス耐性がない」と言われており、高ストレス者は他の世代より多いと言う。
しかしその一方、「この世代にはもう一つ重要な特徴がある」と指摘する。佳子さま世代の著名人をピックアップしてみたところ、これには驚いた。
高木美帆 1994年5月22日生まれ スピードスケート金メダリスト
大谷翔平 1994年7月5日生まれ 二刀流メジャープレーヤー
桃田賢斗 1994年9月1日生まれ バドミントン世界チャンピオン
村上佳菜子 1994年11月7日生まれ 元フィギュアスケーター
羽生結弦 1994年12月7日生まれ オリンピック2連覇
まさに現代のスポーツ界を代表する、世界的な超一流アスリートばかりが顔をそろえていたのだ。
「一流のスポーツ選手を輩出する世代は他にもありますが、佳子さま世代のアスリートは、多くの国民に歓喜をもたらしてきた、破格のスーパースター揃いなのです。この背景には、これまでの偏差値教育一辺倒の価値観に縛られることなく、自己の好きなもの、向いている道を『柔軟に』『自分の考えで』選び、伸ばせた世代ということです。柔軟に堂々と、『自分が選んだ道に打ち込める力』を持っているんですね。結果として、自身から湧き出るもの、自身で考える強さによって、才能が多方向に花ひらいた世代だと思います。これは最近『ゆとりの功』として見直されていることかと思います」
■自らが選んだ道に打ち込める力
そう言えば佳子さまも自らの意志で学習院を中退し、国際基督教大学に改めて入学されたのも、他人の価値観ではなく、自身の価値観で選ぶことが自然だという柔軟さや、自身の考えを信じる力によるものなのかもしれない。
そしてもう一つ、佳子さま世代が「自分が選んだ道に打ち込める力」を得たのは、ある共通体験が影響しているという。
「ちょうど彼らが17歳の将来を具体的に考え始めていた多感な時期、つまり2011年3月、東日本大震災が発生しました。東日本大震災によって、当たり前があっという間に壊れてしまう怖さを感じた彼らは、日々の当たり前の物事に価値を感じ、『人の心』を大切にするようになった世代だと思います」
26歳を迎え、来年には公務に勤しまれることになる佳子さま。「自らが選んだ道に打ち込める力」を胸に、幸多き未来へ羽ばたいてほしいものだ。