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17戦全勝12KOのWBC5位vs.12戦全勝7KOの同8位

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/SHOWTIME

 昨年12月17日、24戦全勝14KOだったWBA級2位のドミニカ人、ミッシェル・リベラをワンサイドの判定で下して株を上げたフランク・マーティン(28)。全勝同士の対戦は、7回にダウンを奪ったマーティンの圧勝だった。

 WBC5位にランクされるマーティンは、現在、WBA/WBC/IBF統一ウェルター級王者のエロール・スペンス・ジュニアと共にキャンプを張っている。

Esther Lin/SHOWTIME
Esther Lin/SHOWTIME

 そのマーティンが、7月15日にリングに上がる。世界5位は語った。

 「俺を知らない人も沢山いるだろう。が、7月15日は素晴らしいパフォーマンスを見せて、自分が誰なのかを伝えたい。俺の勢いは止まらない。ジムは素晴らしいエネルギーが満ちているし、ファンに練習の成果を見せるよ。

 負け知らずのアイツも、KOを狙ってくるだろう。ただ、今は彼との試合に集中しているものの、俺は最強のファイターと戦う準備万端なんだ」

リオ五輪、ライトウェルター級で銅メダリストとなったハルティウニアン
リオ五輪、ライトウェルター級で銅メダリストとなったハルティウニアン写真:ロイター/アフロ

 15日の対戦相手は、リオ五輪で銅メダルを獲得したドイツ人のアルテム・ハルティウニアン(32)。2017年末のプロ転向後は12戦全勝7KOで、WBC8位まで上ってきた。今回初めてアメリカに進出する。

 アルメニア出身でドイツのハンブルクを主戦場とするハルティウニアンは、2021年9月に、当時無敗だったサミュエル・モリーナを5ラウンドでノックアウトして存在感を示した。そして昨年6月、ウンベルト・ガリンドを3-0の判定で下し、ついに本場からお呼びが掛かった。

写真:ロイター/アフロ

 ハルティウニアンも言った。

 「僕は全ての対戦相手をリスペクトしていますが、フランク・マーティン戦は世界チャンピオンになる夢に近付く為の通過点に過ぎません。ラスベガスで、アメリカデビューを飾れることをとても嬉しく感じますし、ファンに受け入れられていることも理解しています。

 ドイツで、何カ月もハードなトレーニングを重ねてきました。努力が勝利に繋がるでしょう」

 全勝対決を制するのはどちらか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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