「日本代表」秋の初戦。初先発・下川甲嗣らの評価は?【ラグビー旬な一問一答】
ラグビー日本代表は10月1日、東京・秩父宮ラグビー場でJAPAN XV名義でオーストラリアAとぶつかる。同カードは今月中に3度、あり、29日以降は日本代表としてのテストマッチ(代表戦)が組まれている。
9月29日、1日の試合のメンバーが発表され、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチがオンラインで会見した。
なお冒頭、関係者から「メンバー選考に関する質問に限ります」と断りがあった。
以下、メンバー表および共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。
背番号,名前(所属先)…身長・体重・生年月日・キャップ(代表戦=テストマッチ)出場数 ◎=キャプテン
1,クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)…186・116・1990/10/29・6
2,坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)…180・104・1993/6/21・30 ◎
3,木津悠輔(トヨタヴェルブリッツ)…178・112・1995/12/2・5
4,ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)…195・110・1994/10/13・9
5,サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ)…202・120・1995/7/17・2
6,下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス)…188・105・1999/1/17・0
7,ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)…189・106・1989/1/11・13
8,リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)…189・113・1988/10/7・75
9,齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)…165・73・1997/8/26・8
10,中尾隼太(東芝ブレイブルーパス東京)…176・86・1995/1/20・0
11,シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ)…187・105・1998/12/20・9
12,中野将伍(東京サントリーサンゴリアス)…186・98・1997/6/11・5
13,ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)…187・102・1997/5/2・7
14,ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)…192・102・1989/4/13・3
15,山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ)…188・98・1988/6/22・24
16,堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)…175・100・1995/6/2・5
17,三浦昌悟(トヨタヴェルブリッツ)…180・113・1995/6/8・9
18,竹内柊平(浦安D-Rocks)…183・115・1997/12/9・1
19,ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)…201・117・2002/4/11・4
20,姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)…187・108・1994/7/27・22
21,流大(東京サントリーサンゴリアス)…166・75・1992/9/4・27
22,松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)…178・87・1993/2/26・44
23,野口竜司(埼玉パナソニックワイルドナイツ)…177・83・1995/7/15・14
——下川選手について。
「サントリーの選手としてプレーしているところが素晴らしいと感銘を受けていた。今回のキャンプ中もフィットネスがあり、身体が強く、可能性がある選手。いい練習をしてくれていたので、いい勢いのまま試合に出てもらいたい」
——中尾選手について。
「中尾は前回(7月までのツアー)病気をしてしまい出場機会がなかったが、東芝での活躍を見ていたし、今回の合宿でもがんばってくれたので、出場にふさわしいと思いメンバーに入れました。
周りの選手が自分の役割をしてくれれば、彼のパフォーマンスはより活きてくる。できてくる。また彼は、勇気を持ったタックルをしてくれる。12番(インサイドセンター)として身体の大きな選手へ身体を張る強さを持っています」
——司令塔のスタンドオフ(10番)の争いについて。候補選手への見立ては。
「それぞれの選手が違うスキルセットを持っている。李承信は(7月の)フランス代表戦で活躍したが、いまは足首をねんざしてしまいセレクションには入れなかった。来週か再来週には戻る。山沢拓也も怪我をしていて今回は入っていない。中尾は冷静だし、テクニックも持っている。彼の冷静さがチームをリードしてくれる。田村は長い間、日本のラグビーを引っ張ってくれたが、今回の選出には入っていないということ。
山中亮平(フルバックで先発)も長らく10番をやっていませんが、李、山沢の怪我によって今回の合宿では少しずつ10番をしている。経験もあるので、10番でもできると思っています」
——復帰組の姫野和樹選手、流大選手、松島幸太朗選手はリザーブスタート。
「松島、姫野、流は後半から出てチームに貢献してくれるのではないか。このような試合はタフになる。後半から出た選手が持っているものを出してもらうことに価値がある」
——試合の位置づけなどについて。
「この試合はテストマッチではないが、テストマッチへのアプローチをする。過去3年間で約10試合しかしていない私たちにとって、ワールドカップ(2023年のふらンス大会)へこの試合を使っていくことが重要です」
——このシリーズでのセレクションポリシーは。
「自分にセレクションポリシーがあるのかどうかは疑問ですが、いまベストコンディションにある選手のなかから、『テストマッチ(と同格の勝負)』に向けて選考している。また、これから1か月後のテストマッチ、ワールドカップに向けて選手にチャンスを与え、『このレベルでプレーできるかどうか』を踏まえ、起用していかなくてはいけない。李も前回、その趣旨で出場した。
選手のプレーや怪我にもよると思いますが、全員に機会を与えるとは考えていません。勝つことを最優先に考えなければいけない。怪我から戻った選手の調子を見ていかないといけないですが」
——件のフランス代表戦時からの上積みは。
「1試合目は暑いなか、今後なかなかないコンディションで試合をした。全体的に選手の疲労が出て、後半(大量失点)に影響した部分があります。フランス代表戦で学んだもうひとつのことは、自分たちはバランスを取らないといけないこと。ボールを持ち続けるのはよくない。後半もプレーし続けるためにも、アタック、キックのバランスを考えながらプレーするのが重要。その点も今回、変更を加えた部分です」