FA最高の野手を手に入れても、エンジェルスはポストシーズンにたどり着けない!?
ロサンゼルス・エンジェルスが、アンソニー・レンドーンを手に入れた。最初に報じたのは、MLBネットワークのジョン・ヘイマンだ。7年2億4500万ドルの契約は、年数も総額も、数日前にワシントン・ナショナルズと再契約を交わしたスティーブン・ストラスバーグと同じ。これまで、2人はチームメイトとしてプレーしてきた。どちらも、スコット・ボラスを代理人とする。
今オフのFAのなかで、レンドーンは最高の野手だった。ここ3年の83本塁打は35位タイながら、二塁打129本は3位タイ。OPSは3年続けて.900を上回り、三塁の守備も優れている。来シーズンは、マイク・トラウト、大谷翔平、ジャスティン・アップトンとともに打線の中軸に座り、アンドレルトン・シモンズと鉄壁の三遊間コンビを形成するはずだ。
けれども、エンジェルスが、2014年を最後に遠ざかるポストシーズン進出を果たすには、まだ欠けているピースがある。先発投手と捕手だ。
現時点でローテーションを組むとすれば、1番手から4番手までは、順序はともかく、アンドルー・ヒーニー、大谷、グリフィン・キャニングに、ボルティモア・オリオールズから獲得したディラン・バンディの4人だろう。大谷はトミー・ジョン手術明け。他の3人はいずれも、2019年は規定投球回に達せず、防御率は4.50を上回った。言うまでもなく、彼らだけでは頭数も足りない。
ロサンゼルス・タイムズのホルヘ・キャスティーヨによると、ロサンゼルス・ドジャースはゲリット・コールに8年3億ドルの契約を申し出て、エンジェルスは同じく8年契約ながら3億ドルに届かなかったという。コールは9年3億2400万ドルで、ニューヨーク・ヤンキースに入団した。オレンジ・カウンティ・レジスターのジェフ・フレッチャーらが、エンジェルスはクリーブランド・インディアンズとコリー・クルーバーのトレードについて交渉中、と報じている。
捕手も、マックス・スタッシーとアンソニー・ベンブームでは心許ない。彼らが2019年にかぶったスタメンマスクは、2人合わせても61試合に過ぎなかった。先発投手もそうだが、捕手に関しても、FAとの契約とトレード、どちらもあり得る。もしかすると、シカゴ・カブスからウィルソン・コントレラスを獲得するかもしれない。
ちなみに、エンジェルスの投手コーチに就任したミッキー・キャラウェイは、2017年までインディアンズで投手コーチを務めていた。新監督のジョー・マッドンは、2019年までカブスで采配を振っていた。クルーバーとコントレラスがエンジェルスに加入すれば、クルーバーはキャラウェイと、コントレラスはマッドンと、再び同じユニフォームを着てプレーすることになる。