“当たり過ぎる占い師” Love Me Doが考える占いの意味
芸人としてキャリアをスタートさせ、占い師、風水師として多くの連載を抱えるLove Me Doさん(46)。サッカー女子日本代表・なでしこジャパンのドイツワールドカップでの優勝、ドナルド・トランプの大統領就任など多くの出来事を的中させ、最近では菅田将暉さんの結婚を言い当てたと話題になりました。過去の著書の需要も高まり一冊数万円の値段が付くという流れも生まれていますが、自身が考える占いの意味、そして注目される人物への思いを語りました。
運がある人とない人
よく「運の総量はみんな同じ」と言ったりしますけど、僕も確かに「総量」は同じだと思っています。
でも、世の中は不平等であって運がある人とない人の違いがあるのも事実です。じゃ、それが何の違いなのか。それが「受け皿の大きさ」だと考えているんです。
決まった量の運があって、それが上から落ちてくる。それを受け止める「受け皿」が大きな人は多くの運をつかめますし、小さな人は取りこぼしてしまう。そして、この「受け皿」は何なのか。これは行きつくところ「性格」だと僕はとらえています。
運も、未来も目には見えない。先のことは分からない。でも、こういう生き方をしていたら決して悪くはならないはず。それが占いの意味であり、メリットであり、唯一未来を見ることのできる道具の使い方なんだろうなと思うんです。
基本には陰陽五行論があって「木」「金」「土」「水」「火」という五つの要素をもとに運勢を見ていくんですけど、分かりやすくお伝えすると、例えば、緑色のものを持つとコミュニケーションがスムーズになるという考え方があるんです。
緑色は植物のイメージで、ツタが絡みついていくように人間関係も広げていく。コミュニケーションがうまくいってない人は緑の物を持つとそこが補完されるという考え方なんです。
あと、風水の世界で邪気は火で燃やすという考え方があって、お焚き上げも同じなんですけど、家のキッチンは凶の方位にあった方が良いとされます。火を使うところなので、集まった邪気が燃やされると。
例えば、シチューとかコトコト煮込む料理を作っていると、長く火を使っているのでイヤな気持ちも燃やしてくれる。休みの日に時間をかけて料理をすると気分がスッキリするという人もいらっしゃいますけど、風水的な考えからすると、そこにそんな理屈もつくんです。
何かしらプラスに
基本の考え方は先ほどお伝えしたように陰陽五行論に基づいているんですけど、それをどう解釈して、どういう言葉に置き換えるか。ここは占い師それぞれのセンスとしか言いようのない部分です。
例えば、菅田将暉さんの結婚の件は、これも正直な話として、決して「〇月〇日に菅田将暉さんが結婚します」と明言したわけではありません。
実際に菅田さんが結婚発表をされたのが11月15日月曜で、その前の私のブログに「流れとして月曜、火曜に大きな発表がある」「今年はくさかんむりの漢字に注目」「そして11月は『田』のつく人に流れが来る」と書いていたら、菅田さんの結婚発表があった。これが過不足ない事実です。
ただ、それをご覧になった皆さんが「言い当てた」と表現してくださった形になったんですけど、ベースとして菅田さんの結婚を言い当てるためにそれを綴っていたということではなく、そこに該当する人が何かしら運の流れを意識して少しでもプラスにしてくれたらなというのが根本にあるものなんです。
逆に、特定の人を見るとなると、例えば、話題の日本ハム・新庄剛志監督。今年、流れが来る漢字の一つが「剛」でもあるんです。草彅剛さん、森田剛さんなんかもそうなんですけど、すごくいい流れなんですよ。
そして、星座的には新庄さんは1月28日生まれ。みずがめ座なんです。今年はみずがめ座が12年に一度の幸運期なんです。実際、今年結婚した星野源さん、佐々木蔵之介さんもみずがめ座でした。なので、新庄さんも実に良いタイミングなんです。
ただ、今年の12月29日から幸運の星がうお座に移る。ここからが本当の勝負というか、自分の感性と選手との感覚がしっかり合致して、新たなスターを新庄さんが作れるかどうか。そこが一番のポイントだと思います。
運の上限
こうやって人のことを見ると「人のこと見る前に、自分のことを見たらどうだ」みたいに言われることも多々あります(笑)。
それで言うと、自分の運勢も見てるんです。毎日見るようなことはしてませんけど、年単位で流れを見ています。
そのおかげで対策を練ることができると僕は感じていますし、それを見ているからこそ、たくさん本を出させてもらったり、なんとかここまで来ることができたとも思っています。
それができるなら「占いを使って宝くじを当てたらいいのに」とか「もっとお金儲けをしたらいいのに」と言われたりもするんですけど、それができない理由としては「そこまでの器の人間じゃない」。これなんですよね。
結局、運にも上限というか、無限に天井まで行けることはなくて、今自分がいる場から抜け出せるかどうか。それくらいの上昇幅だと僕はとらえています。
人によっては、例えば全く運を使ってなかった人がそれまでの運を得て、ドカンと上がったりすることはあるかもしれません。ただ、そういう上がり方をすると、ほぼ確実に落ちるんですよ。
芸人の世界で言うと、その状況が“一発屋”と呼ばれるもので、世間からは冷ややかな目で見られたりもするのかもしれませんけど、一発当てただけでも本当はこれでもかとすごいことなんですけどね。
一発当てた後もそうだろうし、いつどんな時でも運の流れを考えて、少しでも良い未来を模索する。それが占いが存在する意味だと思いますし、引き続き、研鑽を続けていきたいと思っています。
(撮影・中西正男)
■Love Me Do(らぶみーどぅー)
1975年10月11日生まれ。千葉県大網白里市出身。吉本興業所属。芸人としてキャリアをスタートさせ、デビュー3年目の頃に働いていた新宿二丁目のバーで占いを学び始める。その後、あらゆる師匠のもとで本格的に占いを学び、手相、タロット、占星術、四柱推命、風水、九星術、易、人相占い、数秘術、ルーン占い、姓名判断などを習得。サッカー・なでしこジャパンのドイツワールドカップ優勝などサッカー関連の事象や芸人のブレーク、ドナルド・トランプ氏のアメリカ大統領選勝利など数多くの予言を的中させて注目される。12月7日には新刊「ツイてる人ほど変化してる」を上梓する。