通算2500奪三振以上の現役投手が3人は9年ぶり。来シーズンは史上最多タイの8人に増える可能性あり
現在のメジャーリーグには、通算2500奪三振以上の投手が3人いる。開幕した時点ではCC・サバシア(ニューヨーク・ヤンキース)しかいなかったが、5月16日にジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)が大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)から奪った三振で2500とし、6月12日にはバートロ・コローン(テキサス・レンジャーズ)もマイルストーンに到達した。
彼らを含め、2500奪三振以上は34人が記録している。そのうち、3人が現役投手というのは9年ぶりのことだ。2010~17年は多いシーズンでも2人しかおらず、2010年と2012~14年は皆無だった。
もっとも、球史をさらに遡れば、現在の人数はそう多くない。1978~87年と2002~08年は、どちらも2500奪三振以上の現役投手が5人以上のシーズンが続き、同じチームで2人が投げることも珍しくなかった。例えば、1987年のクリーブランド・インディアンズにはフィル・ニークロとスティーブ・カールトンが揃い、カールトンが7月に移籍したミネソタ・ツインズにも、バート・ブライレブンがいた。
2500奪三振以上の現役投手が最も多かったのは、2007年の8人だ。開幕時は7人だったが、5月にトム・グラビンが加わった。ニューヨークの2チームにはそれぞれ2人、ヤンキースはロジャー・クレメンスとマイク・ムシーナ、メッツはペドロ・マルティネスとグラビンが揃った。他の4人は、ランディ・ジョンソン、グレッグ・マダックス、カート・シリング、ジョン・スモルツだ。
なお、現役4位のフェリックス・ヘルナンデス(シアトル・マリナーズ)は、2406奪三振だ。今シーズンが終わるまでにあと94三振を奪えるかどうかは、ギリギリのところだろう。少し厳しい気もする。サバシアとコローンはいつ引退してもおかしくなく、来シーズンの開幕時点では、2500奪三振以上の現役投手は減っている可能性もある。
ただ、来シーズンが終わるまでには、ヘルナンデスに続いて、ザック・グレインキー(2326奪三振/アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、コール・ハメルズ(2312奪三振/レンジャーズ)、マックス・シャーザー(2291奪三振/ワシントン・ナショナルズ)の3人が、2500奪三振に到達するはずだ。その下にいるクレイトン・カーショウ(2173奪三振/ロサンゼルス・ドジャース)も、健康なら不可能ではない。サバシアとコローンが投げ続けていれば、その人数は一気に増え、2007年の8人に並ぶかもしれない。