７月７日。東京・将棋会館において第81期Ｂ級１組順位戦２回戦▲羽生善治九段（51歳）－△佐々木勇気七段（27歳）戦がおこなわれました。

　羽生九段先手で、10時対局開始。戦型は相掛かりに進みました。

　互いに飛車を中段に配しての難しい中盤戦。47手目、羽生九段が相手陣に角を打ち込んだところで夕食休憩となりました。

　夜戦に入ってから、羽生九段は少しずつポイントをあげていきます。佐々木七段は時間を使って差を離されぬよう踏ん張りますが、羽生九段の緩急自在の指し回しが光る進行となりました。

　羽生九段勝勢で迎えた終盤戦。一手でも悪手を指せばたちまち逆転となりそうな場面で、羽生九段は誤る気配を見せません。

　両者ともに持ち時間を使い切っての最終盤。ついに佐々木七段は攻防ともに手段が尽き、23時46分、121手で羽生九段の勝ちとなりました。

　終局後、羽生九段は次のようにコメントしています。

羽生「序盤から乱戦模様で、ずっと先が見えないような感じで指してました。寄せがはっきりと見えてはなかったので、手探りでずっとやってたんですけど。（117手目）▲６六馬と引いて、寄せきれたんじゃないかなと思いました。まだまだ長丁場なんで、引き続きがんばっていきたいなと思っています」

　リーグ成績は羽生九段連勝、佐々木七段連敗。昇級候補同士の両者は、明暗が分かれるスタートとなりました。

　Ｂ級１組２回戦、全６局の結果は以下の通りです。

羽生　善治九段（２勝０敗）○－●佐々木勇気七段（０勝２敗）

中村　太地七段（２勝０敗）○－●丸山　忠久九段（１勝１敗）

久保　利明九段（１勝０敗）○－●屋敷　伸之九段（１勝１敗）

郷田　真隆九段（１勝１敗）●－○三浦　弘行九段（１勝１敗）

千田　翔太七段（１勝１敗）○－●横山　泰明七段（０勝２敗）

山崎　隆之八段（１勝１敗）○－●近藤　誠也七段（０勝２敗）

澤田　真吾七段（１勝０敗）空き番

　３回戦は７月28日。羽生九段は久保利明九段と対戦します。